デザイン・アート・広告賞今月の展覧会&コンペティション
宮島達男「Counting」

《Counter Voice in Milk》2000/2019

《Counter Skin(colors)》2016
ⒸTatsuo Miyajima, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery
日本を代表する現代美術家の一人として、精力的な活動を続けている宮島達男。彼の作品は、ロンドンの大英博物館やサンフランシスコ現代美術館などに所蔵されているほか、六本木ヒルズ内のテレビ朝日外壁やベネッセアートサイト直島など、パブリックアート作品も多い。本展では、宮島のパフォーマンス映像作品を3作品展覧。「Count Down Drawing against the Wall」は、1983年に行われたパフォーマンスの再制作作品で、2017年にクローズドで行われたパフォーマンスを記録した映像作品と、実際の壁面一部を展示。全て初公開となっている。
宮島達男「Counting」 | |
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Akio Nagasawa Gallery Ginza 開催中、8月31日まで 日曜、月曜、祝日休廊 お問い合わせ→ 03-6264-3670 |
西川Ⓒ友美展「dou?」

作品イメージ

作品イメージ

展示バナー
銭湯の壁に描かれている富士山などの壁画をイメージして制作した作品「誇大妄想。」で、第19回グラフィック「1_WALL」グランプリを受賞した西川Ⓒ友美。西川がつくりだす作品は、単純な図形の組み合わせのように見えるが、計画的にそぎ落とされ、わかりやすく集約された線で構成されている。常に正面を向いた顔を持つキャラクターは、強い印象を放つと同時に、つかみどころがなく、見る者に想像の余地を残している。本展では、ギャラリーの壁面に、鑑賞者を取り囲むように新作のグラフィック作品が展示される。
西川Ⓒ友美展「dou?」 | |
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ガーディアン・ガーデン 開催中、7月20日まで 日曜、祝日休館 お問い合わせ→ 03-5568-8818 |
柚木沙弥郎の「鳥獣戯画」

《歓喜のうた》2019年 型染、綿 作家蔵
撮影:阿部健

《型染布(広巾布)》(部分)1982年
型染、綿 神奈川県立近代美術館蔵 撮影:上野則宏
民藝との出会いを機に染色の道を志した柚木沙弥郎は、「工芸と美術」「西洋と東洋」「作家と職人」といった対立的な区別を越えるべく、染色以外にも絵本や版画、立体作品へと表現の幅を広げてきた。そして、「用の美」の精神を引き継ぎながらも、自らが日々出会う「もの」を見つめ、触れ、ふと気づいた喜びを色と形に変えてきた。本展では、所蔵作品を中心に新作の絵巻「鳥獣戯画」をはじめ、近年の型染布や宮沢賢治『雨ニモマケズ』に寄せた絵本原画などを通して、柚木沙弥郎の「今」を伝える。
柚木沙弥郎の「鳥獣戯画」 | |
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神奈川県立近代美術館 葉山 7月13日~9月8日まで 月曜休館(ただし、7月15日、8月12日は開館) お問い合わせ→ 046-875-2800 |
メスキータ

《ヤープ・イェスルン・デ・メスキータの肖像》1922年、個人蔵 Photo:J&M Zweerts

《ユリ》1916-17年、個人蔵
Photo:Martin Wissen Photography, Borken, Germany
これまでその名をあまり知られてこなかったメスキータだが、近年ヨーロッパで、その作品を評価する気運が高まっている。版画家として、人物や動植物を題材に白黒のコントラストを強調した作品を数多く残しているメスキータは、幾何学的な構成を活かし、雑誌の表紙や挿絵、染織デザインなども手がけている。また、美術学校の教師としては、M. C. エッシャーに、多大なる影響を与えた。本展では、約240点の作品を展示し、知られざる画家メスキータの画業を本格的に紹介する日本初の回顧展となっている …