5月27日から1週間限定で新宿駅メトロプロムナードにオープンした「社員クチコミ図書館」。これまで外には見えにくかった声を1冊の本にまとめて公開し、多くの人が足を止めた。
レッドオーシャンの中で差別化する施策を
「社員クチコミ図書館」に並んだのは、1社につき1冊の本。合計100冊が並び、誰もが自由に読むことができる。実施したのは就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワークだ。同サービスには約780万件のクチコミと企業の評価チャートなどが掲載され、現在約300万人のユーザーが利用している。
社員クチコミ図書館はオープンワークにとって、初めて実施するプロモーション。企画した電通 アートディレクター 齊藤智法さんは、その背景について次のように振り返る。「転職市場は、巨大ブランドがすでに多数存在するレッドオーシャン。その中で自分たち独自の旗を立てたいこと。また、社名/サービス名がヴォーカーズからオープンワークに変わるため、新サービス名の認知と話題化をOOHのみで展開したいというオリエンでした」。
その要望に対して、同社ソリューション・プランナー 筧将英さんは、まず転職するまでのステップを4段階に分けて、サービスを差別化して見せる戦略を考えた。「転職には充実期、無自覚期、悶々期、そして実際に行動を起こす転職期のステップがあります。他の転職サイトは後半にアプローチしますが、オープンワークのサービスではすべてのステップに対して価値を提供できると考えました。例えば目の前の仕事に追われて無自覚に働いている人が、自社や業界他社のクチコミを見ることで冷静に自身の今後について考えることができますよね」 …