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Project Zから見えてきた、クリエイターの未来

日本HP

2019年1月、「テクノロジーを駆使して新しいクリエイティブを創造する」ことを目指し、始動したProject Z。6月5日、ANAインターコンチネンタルホテル東京で開催された、インターネット・マーケティングフォーラム2019で、その完成作品がお披露目された。

左から、マリモレコーズ 専務取締役/映像作家 江夏由洋さん、同 代表取締役/作曲家 江夏正晃さん、インタラクションデザイナー/映像演出家/VJ 中田拓馬さん、日本HP パーソナルシステムズ事業統括コマーシャルマーケティング部 部長 甲斐博一さん

クリエイティブの新しい可能性を目指した作品の完成

Project Zは、日本HPの全面的な技術協力のもと、最新テクノロジーを駆使して「現代にモーツァルトの新しい楽曲をつくりだす」プロジェクト。3名のクリエイターと18名の高校生が参加した。制作された楽曲「Ten Million Nights」は、この日が初公開となる。本プロジェクトでは、楽曲だけではなく音楽を聴く空間もあわせて演出。イマーシブオーディオのシステムを使い、鑑賞空間を作り上げた。

そこで上映されたのは、いつの時代ともどことも想像のつかないような場所でダンサーが踊るシンプルな8Kの映像。さらに鑑賞者が室内に入ると、その動きに映像の粒子やエフェクトがリアルタイムに反応し、一回限りの体験をすることができる。

この体験をつくりあげたProject Zについて、日本HP パーソナルシステムズ事業統括コマーシャルマーケティング部 部長 甲斐博一さんは、次のように話す。

「HPは『テクノロジーで人が豊かになる』『驚くような体験の創造』『次世代と繋ぐ』というミッションを持っています。今回のプロジェクトの背景にもそれを実現するという目的がありました。プロジェクトでは①高校生がAIにモーツァルトの楽曲を学習させてメロディを作成②そのメロディをプロが楽曲に仕上げていく。さらにイマーシブオーディオで360度方向から音を出す仕組みの実現③8K映像で撮影④リアルタイムレンダリングで毎回、世界で1回しか体験できない映像の実現を組み合わせて新しい1つの体験をつくることができました」。

プロジェクトのタイムライン

新しく生まれた作品表現

企業とクリエイター、高校生が共に制作し、表現できたこのプロジェクト。今回参加したクリエイターは、作曲家の江夏正晃さん、映像作家の江夏由洋さん兄弟、インタラクションデザイナーの中田拓馬さんの3人だ。江夏正晃さんは高校生が制作したメロディをもとにした作曲と音響を、江夏由洋さんが映像の撮影、中田さんは江夏由洋さんの撮影した映像と映像を見る人の動きに合わせたリアルタイムレンダリング映像のプログラムを担当した。それぞれのクリエイターが各領域で最先端といえる、イマーシブオーディオ、8K映像、8K映像へのリアルタイムレンダリングに挑戦した。

そしてAIを用いたメロディを制作したのは、18人の高校生たち。学校で告知された情報を見て、自ら申し込んだ音楽好きなメンバーだ。高校生たちは専門家にAI技術の指導を受けながら、4チームに分かれて、AIのディープラーニングを活用した作曲に挑んだ。「AIは思った通りに動いてくれるものと思っていたけれど違いました。AIに流し込む楽譜のMIDIデータの数や種類、AIの学習回数を試行錯誤しながら、自分たちがいいと思えるメロディを目指したました」と、広尾学園高等学校 白木翔子さんは話す。

今年の5月にはその成果物の発表会が行われ、音域や楽曲の展開を評価されたグループのメロディが最終的な楽曲の主旋律として採用された。実際にメロディを制作した広尾学園高等学校 銅坂悠さんは、「AIは一緒に何かをするというよりもアイデアの一つのヒントとして活用できるかもしれないと感じました」と話す。

高校生、クリエイターが共に完成した音楽を映像とともに体験したのは、インターネット・マーケティングフォーラム2019の会場が初めてだ。実際に自分たちの制作したメロディが流れる空間を体験した開成高等学校 甲斐耀さんは、「新しい音楽をつくることは楽しかったです。自分たちの想像以上のものができました」と感想を話してくれた。

江夏由洋さんも、「テクノロジーの発展が確実にクリエイターの可能性を広げてくれています。コンピュータの進化がなければ、今回の企画も絶対に実現できませんでした。この道具を活用しながら、若いクリエイターには、新しい表現に挑戦してほしいです」と話す。

最後に、日本HPの甲斐さんはクリエイターやマーケターに向けて、「クリエイティブもマーケティングも今後テクノロジーがキーワードになっていくと思います。HPとしては、挑戦するクリエイターとマーケターの皆さんを支えるテクノロジーを提供していきたいです。今後はProject Zで制作した楽曲をまとめた音楽アルバムをつくり、夏ごろにリリース予定です」と話してくれた。

インターネット・マーケティングフォーラム2019でのProject Zの展示の様子。

広尾学園高等学校
銅坂悠さん

広尾学園高等学校
白木翔子さん

開成高等学校
甲斐耀さん

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