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セレクト10

今月の展示会&コンペティション

デザイン・アート・広告賞今月の展覧会&コンペティション

横尾忠則「B29と原郷―幼年期からウォーホールまで」

ⒸTadanori Yokoo Photo:Tomoki Imai

横尾忠則は幼少期に戦争を体験し、作品中にも進駐軍や空襲の飛行機など、端々にその断片がモチーフとして現れている。しかし、それは戦争を意図的にテーマにしたのではなく、記憶や体験として、自然に画の中に入り込んでいるもので、彼の制作歴は日本現代史とリンクしているといえる。

本展で主に展示される人物画には、マッカーサーのような戦後の歴史上の、または映画の主人公ターザンやアンディ・ウォーホルのような文化的な著名人たちが、題材として取り入れられている。それらに「Y字路」作品が組み合わされることで、多層的な世界をつくり上げ、横尾の戦中戦後の文化的体験が総体的に回顧される。

横尾忠則「B29と原郷―幼年期からウォーホールまで」
SCAI THE BATHHOUSE
開催中、7月6日まで
日曜、月曜、祝日休廊
お問い合わせ→ 03-3821-1144

大竹伸朗 1975-1989

Laughing Woman,Beach,1980年 ⒸShinro Ohtake
Courtesy of Take Ninagawa, Tokyo

1979年に初作品を発表後、1988年より東京から愛媛県宇和島市に拠点を移して制作活動を続けている画家・大竹伸朗。絵画のみならず、立体作品や絵本、小説、エッセイ集、音楽などを制作し、その衝動の赴くままに生み出した数々の作品は、現代アートの世界にとどまることなく、ジャンルや世代を超え、さまざまな影響を与え続けている。そんな大竹が20~30代の頃に生み出した作品を紹介する本展。また、1987年に開催され、伝説の個展ともいわれている「佐賀町エキジビットスペース」への出品作品も展示される。

大竹伸朗 1975-1989
Take Ninagawa
開催中、6月29日まで
日曜、月曜、祝日休廊
お問い合わせ→ 03-5571-5844

クリスチャン・ボルタンスキー ―Lifetime

《ミステリオス》2017/ビデオプロジェクション(HD、約12時間)、3面のスクリーン/作家蔵
ⒸChristian Boltanski/ADAGP,Paris,2019,
Photo ⒸAngelika Markul

《保存室(カナダ)》1988/衣類/作家蔵
ⒸChristian Boltanski/ADAGP,Paris,2019,
ⒸYdessa Hendeles Art Foundation,Toronto, Photo by Robert Keziere

現代のフランスを代表する作家、クリスチャン・ボルタンスキーの活動の全貌を紹介する、日本では過去最大規模の回顧展。50年にわたるボルタンスキーのさまざまな試みを振り返ると同時に、「空間のアーティスト」と自負する彼自身が、展覧会場に合わせたインスタレーションを手がける。

集団や個人の記憶、そして宗教や死を主題に作品を制作してきたボルタンスキーは、映像、写真、書籍、日用品とさまざまメディアを用いた作品を展開。近年では、人々が語り継ぐことをテーマに、形として残らない作品にも取り組んでおり、その多様な作品世界を紹介する …

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