「BOVA2019」の一般公募部門でグランプリを獲得した「結婚できないひと」。叙述トリックを用いたストーリー展開で、2人の女性の愛を描いている。この作品を制作した主要メンバーの3人に制作の背景を聞いた。

一般公募部門グランプリを獲得した「結婚できないひと」。
自分がやりたいことをやる
昨年もBOVAに応募していた大日 プロデューサー 八鍬研さん。B級ホラー好きという共通の趣味を持つ電通 プランナー/コピーライター 田端都望さんとヤングポールさんに一緒に作品をつくりたいと声をかけた。
最初はホラー映画のような世界観の映像を検討していたが、実際に応募したのは女性同士の愛を描いた作品。実はこの企画、一度アイデアが決まった翌々日に田端さんが改めて2人に提案したものだ。当初の企画も熟考したもので、どちらの案で進めるか迷ったが、田端さんはこの案を選んだ。「最初にポールさんが、しばりのないBOVAだからこそできる、自分たちがやりたいことをやろうと話していました。最後は、この言葉が決め手になりました。ただ商品を売ることを目的にするだけの作品ではなく、社会に対して前向きなメッセージを伝えられる作品をつくりたいと思いました」。
本作品のミスリードを誘う構成は、年々オンライン動画の離脱時間が短くなる中で、最後まで映像を見てもらえるように工夫した結果だ …