去る3月30日、東京・神楽坂に「AKOMEYA TOKYO in la kagū」がオープンした。銀座を拠点に展開している、食を中心としたライフスタイルショップ「AKOMEYA TOKYO」の旗艦店ということで、どんな場になったのかを取材に行った。

神楽坂にオープンしたAKOMEYA TOKYO in la kagū。
大屋根の下で食の祭典を
「AKOMEYA TOKYO(以下、アコメヤ)」が誕生したのは2014年。サザビーリーグ傘下の新業態として、"一杯の炊きたてのごはんから、つながり広がる幸せ"をテーマに路面店を出したのだ。お米をはじめとする食品の数々、日常の暮らしを取り巻く上質な食器や調理器具、台所雑貨、エプロンや服飾雑貨まで、幅広い品揃えが楽しい店。何よりの主役は、全国各地から厳選したお米の数々だ。
売り場の一画に精米機が設えてあり、1kg単位で精米したばかりのお米を買えるのが新鮮だった。今でこそ似たような店はあるが、"和"をテーマした食のセレクトショップは、当時ほとんどなく、"洋"を打ち出したところが一般的だった時代。大通りから一本入った立地ということもあり、即、大人気ということにはならなかった。
ユニークな存在だと思って話を聞いたのだが、レストラン「KIHACHI」だったところを改装しているので、立派な厨房を備えているという。奥にある「AKOMEYA厨房」は、炊きたてのごはんと旬の食材を盛り込んだ料理を出している。土鍋で炊きたてを出すので少し待つのだが、ごはんはもちろん、ずらりと並ぶ料理もおいしい。程なく評判が評判を呼び、昼前から行列ができる人気店になった。
その「アコメヤ」が、服を中心としたライフスタイルを提案していた「la kagū(以下、ラカグ)」の佇まいを残しながら、「AKOMEYA TOKYO in la kagū(以下、アコメヤ ラカグ)」に生まれ変わり、食にシフトを切った数々の提案がなされているのだ。「大屋根の下で行う食の祭典を、旗艦店としてやっていきたい」とAKOMEYA 事業部長の高井伸夫さんは、強い思いを語ってくれた …