ファッションスナップとモーションタイポグラフィが息つく間もなく切り替わるこの動画。DAIWAのウエアが持つさまざまな表情を詰め込んだ。

イメージボード
ファッションブランド「DAIWA」をスナップとタイポで描く
動画の冒頭から畳みかけるように映し出される、外国人の女性モデルを収めたスナップとタイポグラフィ──。この動画は、フィッシングブランド「DAIWA」をファッション視点から捉えた表現に挑戦している。「DAIWA」のウエアを着た女性が、ウエアと街を楽しむ様子が印象的に描写された。
制作は、伝統工芸から宇宙開発まで多岐にわたるジャンルのブランディング映像を手がけるコミューンラボが担当した。今回の企画については、「『今までのDAIWAにはなかった新しいイメージを作りたい』という想いを聞き、釣りから切り離した表現にしようと決めました」と話す。そこで、「DAIWA」をファッションブランドと捉えた新しい切り口での表現を考えていった。
映像はスチール写真を用いたグラフィックデザインの連続体で構成し、異なる写真が瞬時に切り替わっていくことで、強いインパクトを残すことを想定した。動画全体を通して新しい『DAIWA』のイメージを作っていくことを狙ったという。
スナップの撮影は、ファッションブランドの仕事を数多く手がける写真家の嶌村吉祥丸さんに依頼。デジタルやフィルムなど計8種類の機材を用い、コーディネートもさまざまに変えながら撮影を行った。スタイリストやモデルなどの起用はDAIWAのウエアの個性を引き出せる人を吉祥丸さんと検討を重ねながら決めていったという。
「吉祥丸さんには、大枠のイメージとビデオコンテを事前に共有して、その他は自由に撮ってもらいました。モデルの方が移動している最中に撮り始めたり、チームに集まったそれぞれの個性がうまくぶつかり合ってできた一瞬が並んだと思います」。ロケは新宿で行っており、その理由に街が持つ「コントラストの強さ」を挙げる。「新宿は新しいものと古いものが心地いい違和感で共存しているので、『DAIWA』のウエアが持つ個性をかけ合わせ、バリエーションに富んだスナップを撮影できました」と話す。
タイポグラフィでは、「地球を舞台に遊ぶ」というグローブライドのビジョンと、風雨をものともしないDAIWAのウエアのタフさを鑑みて、宮沢賢治さんの詩「雨ニモマケズ」を引用した。
「釣り」のイメージから切り離し、「ファッションブランド」としてのDAIWAを提示したコミューンラボ。グローブライドとしても今回のようなグラフィカルな表現は初めての取り組みで、今後はルックブックなどの展開も構想しているという。

Vコンテ


コミューンラボ
映像領域を主軸に、ブランドや企業イメージの構築、広報宣伝戦略の企画立案をはじめ、撮影・編集、デザイン、アニメーションの制作も一貫して手がける。考察から問題解決にいたるまで1つひとつを丁寧に見直し、マルチなプラットフォームでのクリエイティブな解決を提供し、ブランド価値を創り上げる。
- 企画制作/qomunelab
- CD+企画+AD+D+モーショングラフィック/qomunelab
- 撮影/嶌村吉祥丸
- ST/川上薫
- HM/LIM