2019年元旦の新聞広告とテレビCMでトヨタ自動車は、新たなメディア『トヨタイムズ』の立ち上げを発表した。俳優の香川照之さんを編集長に迎えスタートした同メディアは、広告キャンペーンの一環なのか、実際のリアルな企業活動なのか注目を集めている。
広告と広報を融合させるチャレンジ
「企業ってさ、いつも変わる変わるって言ってるよね。そのあたりを体当たりで取材して、ガチの本音やおもしろい情報を引き出していきますよ」と語る俳優の香川照之さん。元旦の新聞広告とテレビCMで、トヨタ自動車はインターナルな情報を発信するメディア『トヨタイムズ』の立ち上げを発表し、その編集長に就任した香川さんが方針を語っている。
企画を担当したクリエイティブディレクターの篠原誠さんは、その経緯を次のように話す。「当初はトヨタの広告コミュニケーションにおける統一フレームとして提案しました。出版社をモチーフにした企画で、トヨタに関するあらゆる情報を一貫して扱う狙いでした」。その提案を受けたトヨタからは「以前から社内で検討していたオウンドメディアの構想とセットで考えてはどうか」とフィードバックがあったという。
「企業規模が拡大する中で、トップの想いや会社の方向性を多くの関係者と共有することが難しくなっているという悩みがトヨタにはあったのです」と篠原さん。そこで、「広告」と「広報」双方の役割を果たすメディアを立ち上げ、コンテンツを制作していく今回の取り組みがスタートした …