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THE CREATOR あの人の頭の中

日本特殊陶業のブランド広告ができるまで

若原 喜至臣(電通中部支社)

いま世の中で話題になっているCMを作っている人たちは、どのように企画を考え、映像をつくりあげているのだろうか。今回は、日本特殊陶業をはじめ、話題のCMを手がけている電通中部支社の若原喜至臣さんです。

(左)聞き手・足立茂樹(右)ゲスト・若原 喜至臣

チャレンジの姿勢を岡田准一に託した

足立:若原さんが手がけた日本特殊陶業の企業CMに出てくる「日本特殊陶業」や「できないことに挑め」という大きな文字はCGなのかと思って見ていましたが、メイキングを拝見したら、実際につくられたんですよね?

若原:そうなんですよ。リアリティを大事にしたいと思って、自分の体よりもはるかに大きい文字を本当につくりました。

足立:CMには岡田准一さんが出演していますが、あれほどタレントが立った広告を久しく見ていないと感じました。

若原:日本特殊陶業は「NGKスパークプラグ」が世界的に有名な商品ですが、このCMをつくった背景には、日本特殊陶業はこの商品だけではない、「いろいろなことに挑戦している」ことをアピールしたかったというところがあります。ただ、商品は業界の人にしかわからない特殊なものが多いので、そのままダイレクトに表現しても多くの人に見てもらうのはちょっと難しいと思ったんです。

そこで、岡田さんのような力強さと知名度のあるタレントさんを使って、正攻法でシンプルにやっていくべきだと考えました。あの頃、岡田さんはちょうど大河ドラマの主演で注目されたり、アクションもやっていて、アクティブな岡田さんのよさを生かしたいと思い、CMでは走ってもらったり、ジャンプしてもらったりしました。このCMは企業のメッセージをより強くするためにタレントの力をお借りした典型的な例だと思いますね。

足立:ちょっと衝撃を受けましたよ。

若原:社名が日本特殊陶業というちょっと「特殊な」名前ですが、それを逆に"企画のヘソ"にさせてもらっています。CM内に出てくる「特殊で何が悪い?」というコピーは、コピーライターが考えたのですが、この言葉は当初、社内で「ここまで強気な言い方はいかがなものか」という意見もあり、賛否両論がありました。でも、企業の気概を表すために、インナー効果も含めてこのコピーでいこうと決まりました …

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