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PR企画

メタリックカラーを実現する デジタルカラープリンターの可能性

富士ゼロックス

短納期、小ロット、低コスト、可変印刷といった特長をもつデジタルプリントによるメタリックカラーの表現の可能性を探るべく、富士ゼロックスによるセミナーが10月に東京と大阪で開催された。そのセミナーで活用されたのが、デジタルカラープリンター「Iridesse™ Production Press」(以下 イリデッセ)である。

セミナー当日の様子。藤井さんから「ZIPANGU」の制作の考え方やプロセスについて話があった後、実際にイリデッセの前でプリンタの特性について説明を受け、セミナーに参加した人たちは自身がつくったデザインデータの出力を試みた。

短期間、低コストでメタリックカラーを実現

イリデッセは一般的なCMYKトナーに加え、ゴールド、シルバー、ホワイト、クリアの中から最大2色の特殊トナーを搭載可能。ゴールドもしくはシルバートナーとCMYKトナーの混色によって多彩なメタリックカラーを実現することが大きな特長の一つだ。今回のセミナーでは、第一部でイリデッセのメタリックカラーを使って新ブランド「ZIPANGU」の開発にあたったTAKI PRODUCTSの藤井賢二さんによる講演。そして、第二部では参加者が自らの作品を実際にイリデッセで出力をするという体験ワークショップが実施された。

たき工房によるデザインプロダクト「TAKI PRODUCTS」は、紙製品を中心に"ヒトに「伝えたくなる」をつくる"をテーマに活動するブランドとして、5年前にスタートした。藤井さんは同ブランドのクリエイティブディレクター。さまざまな商品開発にあたる中で、今回新たに立ち上げたのが、訪日観光客向け新ブランド「ZIPANGU」である。

マルコ・ポーロの「東方見聞録」になぞらえ、海外から来日した人たちに思い出とともに「黄金の国ジパング」の文化のエッセンスを持ち帰ってもらいたいという想いから生まれたブランド。「KANJI MESSAGE CARD」「KAMON Card Case」「WAGARA-POCHI FLOWER」という3つのプロダクトは、いずれもイリデッセの特徴であるメタリックカラーを生かしている。藤井さんはデザインにあたり、使いこまれたようなかすれたテクスチャー感を出すべく、富士ゼロックスに相談しながら制作。色の重ね方やメタリックトナーの濃度を変えながらテストを繰り返し、この風合いを生み出した。

「WAGARA-POCHI FLOWER」は、シルバー系のメタリックカラーを使って制作されている。また、残る2つのプロダクトはデジタルプリントのバリアブルという特徴を生かし、文字やマーク部分のデザインをすべて変えている。「木簡」をモチーフに海外の人の名前を漢字で表現した「KANJI MESSAGE CARD」は100のバリエーション、アルファベットの家紋をデザインした「KAMON Card Case」も26のバリエーションがある。いずれも製版や加工がないことで、通常の印刷工程の2分の1程度の日数で初回の入稿から校正、商品の完成まで至り、コストも通常の印刷の約10分の1の金額で実現できた。

テスト販売、サンプル制作に活用

今回の制作において、藤井さんは理想とするメタリックカラーを低コスト、短期間で実現できたというメリットに加え、次のように話した。

「ゴールドやシルバーといったメタリックカラーは、通常のグラフィック制作では使いづらく、箔押しでの表現になるとコストが高いということがネックになっていたと思います。今回、ゴールドをそのままきれいに使うのではなく、かすれたような風合いを出すことに挑戦しました。光輝感を残しながらも、ゴールドやシルバーをキラキラのまま使うということではない表現を、ZIPANGUでひとつ提示できたのではないかと思います」。そして、具体的なデータ制作方法を参加者に開示した。

藤井さんはZIPANGUのイリデッセでの制作、販売を通して次のように感じたという。「近年、市場の移り変わりが速く、2年、3年と商品開発に長い時間をかけるのが難しくなっています。そのため企画を思いついたら、すぐに形にして展示会や市場に並べ、お客さんの反応を見て、よりよい方向に修正できたら、と考えていました。ZIPANGUは訪日観光客にターゲットを絞った企画であるため、その必要性をより感じていました。そこで今回はマークスタイル トーキョー GINZA SIX店でテスト販売させていただき、実際に海外の方たちの反応を得ることができたんです。その反応は今後の商品に反映させていきます」。

講演後、セミナー参加者は自身が制作したデータを使い、イリデッセでの出力を実際に体験した。参加者からは「体験を経て、このプリンターがどこまでどういうことができて、どのようにデータをつくればいいのかがわかり、今後メタリックカラーを使う際に企画しやすくなりそうです」「特色で刷ることに懸念を示すクライアントに、仕上がりに近いイメージサンプルをすぐに提示できるので、特色の必要性を伝えやすくなると思いました」などという声が上がり、満足度の高いセミナーとなった。

またセミナー参加者からは、今後イリデッセを実際の仕事の中で使っていくために、導入している印刷会社を紹介してほしいとの声も多く寄せられている。

(TAKI PRODUCTSの新ブランド「ZIPANGU」制作のプロセスは、本誌10月号に掲載)

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