気になるあのCMの演出やキャスティングについてディレクターにインタビュー。今月は、カラオケビデオ風の演出が目に留まるイモトのWiFiの新CMについて、寺尾学ぶさんに聞く。
「カラオケビデオあるある」の積み重ね
都会の輝くネオンを背景に、物思いにふける女性。すっとウイスキーが差し出され、横を見ると、こちらを見つめてにこやかに男性が微笑んでいる…そんな「カラオケビデオあるある」を芸人のイモトアヤコさんと男性アイドルグループMAG!C☆PRINCEのメンバーがなりきって演じたのがこのCMだ。歌謡曲風の恋物語を作詞したのは、電通のCD 中尾孝年さんで、今年は第2弾となる。昨年は八代亜紀さんが歌ったが、今年は五木ひろしさんに依頼し、舞台もハワイからタイへと移している。
演出を担当した寺尾学ぶさんは、「カラオケビデオに典型的なシーンから考えていきました」と話す。バーのカウンターで「あちらのお客さまからです」という展開もその1つ。同時に公開されたもう1つのバージョンでは、イモトさんが船に乗るシーンが登場する。こちらは渡し船が登場するカラオケビデオをヒントにしたという。昨年はあくまで歌詞に忠実に画を作ったが、今年はカラオケビデオらしさを優先し、イモトさんの恋物語を中心に表現した …