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THE CREATOR あの人の頭の中

世の中の目線と合わせるところから始まったゼクシィのCM

小島 曜(博報堂)

いま世の中で話題になっているCMをつくっている人たちはどのように企画を考え、映像を作り上げているのか。第7回目は、昨年からゼクシィのCMで話題を集めている博報堂 小島曜さんにインタビューします。

(左)聞き手・足立茂樹(右)ゲスト・小島 曜

「結婚って素敵だ」という気持ちを思いおこさせる

足立:ゼクシィのCMが話題です。小島さんはいつから担当されているんですか?

小島:2017年からです。いままでの表現を見直し、新しいCM作りにチャレンジしたいという、ちょうど過渡期のタイミングでご縁をいただきました。いまの時代、結婚を面倒くさいと感じたり、ネガティブにとらえる人もいますが、「誰かを好きになって結婚する」のは、本来とても素敵なこと。とはいえ、実際は「結婚しなくても幸せに暮らしていける」時代でもあります。広告で「結婚、最高です」と言っても、みんなの気持ちがそちらに向いていなかったら届きません。そこで今回、世の中と目線を合わせるところを、コミュニケーションのスタートラインにしました。

足立:クライアントはどんなオリエンを?

小島:ゼクシィ編集長の平山彩子さんのオリエンは目的、予算などがメインに書いてあるいわゆるオリエンシート的なものではありませんでした。仕事から家に帰ってテレビをつけて、ゼクシィのCMが流れてきたら思わず見ちゃって、自分の結婚について考えたらキュンときて、クッションをギューッと抱きしめる…1人の女性の日記のようなことが書いてありました。つまり日常生活で結婚を意識していない人がCMを見たときに、「結婚って素敵だな」という気持ちを思いおこさせるにはどうしたらいいか、というところを考えることが今回の仕事だと思いました。

僕らが制作したCMはゼクシィの従来のCMとは異なり、純粋にクリエイティブの力でメッセージを届けることに挑戦しました。有名なタレントが出ているわけではなく、話題の楽曲を使っているわけでもない。クライアントは不安だったと思います。でもオンエア後、多くの反響をいただき、世の中の人がどんな気持ちでテレビを見ているか、というところをうまく捉えることができたのかなと思っています。

リクルート/ゼクシィ「私は、あなたと結婚したいのです」風船篇

リクルート/ゼクシィ「一万回のキス」ただ、愛してる篇

見ている人がもっている気持ちに触れる

足立:小島さんは99年の博報堂に入社以降、ずっとCMプランナーですか? …

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