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地元の魅力は自分たちの手でつくる クリエイターと地域の新しい関係

クリエイティブなマインドが刺激となって、地域が動き出す

全国に広がったまちづくりモデルが変化の母体に

この特集で取り上げた事例を見ていると、いくつかの共通項に気づく。その1つが、神戸の「神戸R不動産」や名古屋の「大ナゴヤ大学」のように、東京発で全国に広がった地域密着型の活動が、こうした新たな動きを地域で起こす母体(あるいはチームの一員)となっていることだ。

神戸R不動産の元となる「東京R不動産」は2003年に、「大ナゴヤ大学」を生んだ「シブヤ大学」は2006年に生まれた。東京R不動産は、通常の不動産屋が取り扱わないようなリノベーション物件を発掘し紹介する不動産のセレクトショップとして、シブヤ大学は、まちをキャンパスとした地域密着型の生涯学習モデルとして誕生している。

これらは結果的にオルタナティブな視点で地域の魅力を掘り起こすことにつながり、こうした動きに呼応する人たちが集うまちづくりの拠点にもなった。やがて自分の地域にも同じ仕組みがほしいと考えた人たちの手で各地域に持ち帰られ、全国に広まった経緯がある。設立から十数年が経ち、この旗印のもとに集まったコミュニティが、地元をよりよい場所にするためのアイデアを発案する母体となり、それが花開いたのが、今回の特集で取り上げた事例と言えるのではないか。

鎌倉の企業が集まってブレストミーティングを行う「カマコン」も今では全国30カ所以上で開催された実績を持つ。カマコンを母体に生まれた「鎌倉資本主義」が、各地に「地域資本主義」という形で広がる日も遠くなさそうだ …

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