一本の丸太からつくりだした椅子90点を展示
ブラジル先住民の椅子 野生動物と想像力
ブラジル先住民が一本の丸太からつくりだした椅子に焦点を当てた展覧会が、9月17日まで東京都庭園美術館で開催中だ。
彼らの椅子には動物のフォルムや機能的なフォルムに独特な幾何学模様が施されている。彼らにとっての椅子は、日常生活の中で使用したり、シャーマンによる儀式や結婚式などの特別な機会に用いるなど、彼らの生活や伝統、独自の神話と色濃く結びついており、コミュニティ内の文化的・社会的なシンボルだった。それが今日、コミュニティ外との繋がりから刺激を受けて、用途や伝統に縛られない、より多様かつ自由な表現へと変わっている。
本展では、17部族の椅子約90点を紹介する。また、会場構成を、建築家 伊東豊雄が務める。旧朝香宮邸(本館)とホワイトキューブ(新館)を生かした展示空間も、独自の造形の椅子と共に見どころとなる。

ウルフ作(メイナク)《ジャガー》
(C)BEI collection/by Rafael Costa

制作者不詳(クイクロ)《サル》
(C)BEI collection/by Rafael Costa

カマリ作(クイクロ)《ホウカンチョウ》
(C)BEI collection/by Rafael Costa
ブラジル先住民の椅子 野生動物と想像力 | |
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開催中、9月17日まで。東京都庭園美術館 |
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