今年6月に小笠原諸島は返還50週年を迎える。それを記念して4月に発売されたのが、小笠原の50の魅力を凝縮した50色のオリジナル絵具だ。色名は「ボニンブルー」(小笠原の青い海の色を指す言葉)、「アオウミガメの涙」、「最南端の朝焼け」などいずれも小笠原ならではの事象がモチーフになっている。Webサイトやツールでは、それぞれの色にゆかりのある島民がその色名に込めた思いを紹介している。
企画を担当した大広 プランナー・アートディレクターの丹治直子さんは、「小笠原は豊かな自然に加え、日本と欧米と太平洋から人々が集まり混ざりあって生まれた、固有の文化や歴史が魅力です。こうした多岐にわたる魅力を表現できる方法は何かと考えました。それに加え、島民と一緒に作り上げ、地元を誇りに思ってもらえるものにしたかった。そこで、小笠原の50の魅力を島民の皆さんと色で表現する企画にしました」と話す。
進めるにあたっては、まずトピックを洗い出し、カラーバリエーションのバランスも見ながら50に絞り込み、そこから関わりの深い島民に協力を依頼していった。ターナー色彩の協力のもと完成した絵具は、特別パッケージ仕様50個と通常仕様200個を生産し、Webサイト上で販売している …