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セレクト10

今月の展覧会&コンペティション

デザイン・アート・広告賞 今月の展覧会&コンペティション

一柳慧、近藤高弘「消滅」

Musical Score by Toshi Ichiyanagi
Courtesy of the artist and Tokyo Gallery+BTAP

Takahiro Kondo "Leave Ⅰ" (2018)
Porcelain 41x41x10.5cm
Courtesy of the artist and Tokyo Gallery+BTAP

フランス文化勲章や紫綬褒章を受賞した作曲家・一柳慧。国内外での展覧会に出品している陶芸美術作家・近藤高弘。近藤が土の作品を即興的に形作り、同時に、一柳が作曲した音楽を、ヴィオラ奏者の小早川麻美子が演奏する本展。音楽、造形、パフォーマンスを組み合わせた実験的な試みとなっている。音が沈黙に帰着することを実演するのが音楽なのだとすれば、造形が例示するのは、作られた器は形を失うこと。この2者の対話からなる本展は、生成消滅を繰り返す宇宙の縮図となるだろう。

一柳慧、近藤高弘「消滅」
東京画廊+BTAP
開催中、6月23日まで
月曜、日曜、祝日休廊
お問い合わせ→ 03-3571-1808

美しいぼろ布展 〜都築響一が見たBORO〜

アミューズミュージアム開館10周年特別展
「美しいぼろ布展 〜都築響一が見たBORO〜」

アミューズミュージアム外観

江戸時代から昭和初期の農民が着用していた継ぎはぎの衣類にアート性を見いだした、「BORO展」を常設展示しているアミューズミュージアム。今回は、開館10周年を記念し、開館年である2009年に写真集『BORO つぎ、はぎ、いかす。青森のぼろ布文化』を出版した都築響一が、新たに撮り下ろした写真作品34点と、現物のBOROや古民具約1500点を展示。同一空間内に展示することで、美術館全体を一つの大型インスタレーションとして見せている。

美しいぼろ布展 〜都築響一が見たBORO〜
アミューズミュージアム
開催中、2019年3月31日まで
月曜休館(ただし、月曜が祝日の場合は開館し、翌日休館)
お問い合わせ→ 03-5806-1181

TOPコレクション たのしむ、まなぶ イントゥ・ザ・ピクチャーズ

ロベール・ドアノー《ピカソのパン》1952年
ゼラチン・シルバー・プリント
(C)Atelier Robert Doisneau/Contact

マイナー・ホワイト
《納屋2棟、ダンスヴィル、ニューヨーク州》1955年
ゼラチン・シルバー・プリント

学校や書物による学びとは異なる体験をもたらしてくれる美術館。空間の雰囲気、壁に並ぶ作品のリズム感やその大きさによる存在感が全身で感じられる。また、「わからないこと」を発見し、「わからなさ」を楽しむことも美術館での学びの一つと言える。本展は、34000点以上におよぶ膨大なコレクションの中から、木村伊兵衛、桑原甲子雄、アンリ・カルティエ=ブレッソン、エリオット・アーウィット、リー・フリードランダーなど60名の名品の数々を紹介。作品が豊かで多様な学びへと誘ってくれる。

TOPコレクション たのしむ、まなぶ イントゥ・ザ・ピクチャーズ
東京都写真美術館
開催中、8月5日まで
月曜休館(ただし、7月16日は開館し、7月17日休館)
お問い合わせ→ 03-3280-0099

林芙美子 貧乏コンチクショウ -あなたのための人生処方箋-

箕輪麻紀子《貧乏コンチクショウ》2018

『放浪記』改造社 1930年

幼少期の行商生活を経て、職を転々としながらも詩や童話を書き続けた林芙美子は、貧困生活へ立ち向かうように、生きる苦しみを吐露し、血みどろの人生を奔放な文体で表現した。林の作品は、彼女の前向きな人生観に裏打ちされており、労苦の多かった人生経験がその奥行きを形作っている。本展では宿命的放浪の作家・林芙美子の言葉を、《幸福に生きるための処方箋》と捉え、原稿・書簡・絵画など約250点の資料で紹介する …

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