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心に残ったプレゼン術

クリエイターの熱量が企画採用のポイント

サンコーインダストリー 奥山淑英



ねじの専門商社であるサンコーインダストリーは創業70周年を迎え、4月16日から初のテレビCMを放映している。

モノクロ画面に映るのは、時代劇の世界。ミュージシャンの内田裕也さんが悪役4人に囲まれる中、「人の生きざまは千差万別。俺はロックンロール。お前は何者だ」と語りかけ、刀を抜く。すると刀の刃と柄のつなぎ目にある「ねじ」がフォーカスされ、同社の社名がナレーションで読み上げられるという内容だ。

同社ではこれまで、取り扱う製品の機能紹介動画を制作したことはあるが、企業広告としてCMを展開したことはなかった。代表取締役社長の奥山淑英さんは「会社の成長フェーズに合わせて、テレビCMを打ちたいと前々から考えていました。そこで、ロックフェスへの協賛がきっかけで親交のあった内田さんに相談したところ、電通 関西支社さんを紹介してもらったんです」と話す。そうした経緯がキャスティングにもつながっている。

電通 関西支社からは提案前に、CMの目的・ターゲットや必ず入れるべき要素を聞かれたが、あえて制約を設けずに「自由な案を」と依頼。「予算感などは初期にすり合わせ、あとはクリエイターの方々に任せました。私たちはCMに関して専門家ではないし、制約がないことが積極的なアイデア出しにつながると考えているからです」と奥山さんは言う …

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