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社内コミュニケーションの活性化を実現する空間づくり─ハットのオフィス訪問

ハット

人工芝のコミュニケーションスペースを設けたクリエイティブ部門の執務スペース。

東京・汐留の一角にあるイタリア街にオフィスを構えるのは、映像プロダクションのハット。昨年1月に市ヶ谷から、円柱とアーチのルネサンス様式が特徴の現在のビルに移転した。エレベーターを降りると、木目と緑を生かしたエントランスが広がる。その中央にはバーカウンターが配置され、分煙に配慮した喫煙スペースも設けられている。

オフィスデザインのテーマは「すべてはコミュニケーションのためにある」で、会議室は一つひとつ雰囲気を変えることで議論を活発にし、執務エリアには芝生スペースやソファを置くなど、コミュニケーションのための場づくりが意識された。

「以前は部署ごとにフロアや会議室が分かれていましたが、新しいオフィスはワンフロアで、社員同士のコミュニケーションをこれまで以上に活性化することが狙いでした」と同社 取締役の小田上洋光さんは言う。

移転決定後には、各部署から人員を配した「引っ越し委員会」が発足。会議室のコンセプトから設置する家具まで話し合い、決めていった。委員の一人である篠原重理さんは、「委員会でそれぞれが持つ当社のイメージを持ち寄りました。するとスタイリッシュなオフィスではなく、ホームグラウンドとして気心の通じる空間にしたいよね、と方向性が自然と固まりました」と話す。

移転後は、社員同士だけでなく、訪れた人との距離も縮まった実感があるという。現在はエントランススペースを季節の行事に合わせて飾りつけ、訪れた人を楽しませている。

エントランス受付。グリーン部分は季節の行事ごとに飾りつけられる。

会議室は一つひとつ雰囲気を変え、色や素材が統一されている。

グリーン1色で統一された会議室。

エントランススペース。キッチンにはコーヒーメーカー(試飲会の末、選ばれた)などが置かれ、煙とにおいが気にならない喫煙スペースと合わせて会話を生んでいる。

執務スペースの窓際にはソファが配置され、気軽に会話ができる。

引っ越し祝いとして、社名のハットにかけてもらったハト時計。

引っ越しの知らせをラベルに記したオリジナルデザインのビール。

ハット 取締役 小田上洋光さん(右)
同 プロダクション業務部長 篠原重理さん(左)。

ハット

「Fabulous Creativity First」をスローガンに、職制を超えた潤滑なコミュニケーションから生まれるクリエイティビティを提供している、創立50年を超えるクリエイティブカンパニー。プロデュース部門とクリエイティブ部門の連携が強みで、CM制作を中心に350本以上もの国内外の広告賞を受賞。若手クリエイターの育成にも力を入れており、数多くのディレクターを輩出。CDを擁した企画部門も社内に持つ。

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