社会文脈×企業文脈で話題を広げるプランニング
SNSで話題を広げたり、メディアに自発的に書いてもらうためには、時事性、ニュース性などを持たせて社会文脈に乗せることが大事だと言われる。表現が斬新なだけでは思った以上に話題は広がらなくなっている。そんな時こそ、PR視点の出番。「いち企業の話題」よりも、「世の中の人が既に知っている話題」の文脈に乗っている方が、ユーザーが自然に話題に出しやすく、また共感も得られやすくなる。
上の図は、これまでブレーンで取り上げてきた事例を、改めてPR視点でマッピングしたものだ。本特集で取り上げたSeemやポーラのように「ジェンダー」や「働き方」といった、賛否両論分かれる世の中の大きな問題に声を上げることに挑んだ事例もあれば、「10分どん兵衛」のように、ネットの中の特定の話題にアプローチした例もある。また、文脈というよりも手法に近いが、記念日やメモリアルデーを企画に生かし、「◯◯の日の話題」として話題を広げるのも定番のやり方だ。
インパクトを狙った"拡散型"の広告も、話題化に成功した事例は、その企業が持つ文脈をうまく利用している。キンチョーの超難解折り紙は、「キンチョーは殺虫剤を作っている会社」という共通認識を、中日ドラゴンズのポスターは、前年リーグ最下位というニュースをうまく使い、強い表現と掛け合わせることで、「こうきたか!」と驚きを生み出している。
ここで挙げた文脈は、世の中にあるさまざまな関心事のほんの一部に過ぎない。企業やブランドに応じて、光を当てるべき文脈はまだ多数見つけられるはずだ。
社会文脈
ジェンダー・家族

Seem
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リクルートPOLA
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同棲解消ホケン
同棲を考えるカップルが入居に際し記載する「同棲届け」を開発。同棲が解消されると最大10万円の「ホケン金」が支払われる。お部屋探しサイト「グッドルーム」による施策。
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知事が妊婦に
九州・山口の9県と経済団体による「九州・山口ワーク・ライフ・バランス推進キャンペーン」で制作した動画。知事自らが妊婦ジャケットを着用し、男性の家事育児に対する意識改革を促す。
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働き方

サイボウズ アリキリ
日経新聞に「働き方改革に関するお詫び」新聞広告を掲載すると共に、アリとキリギリスが主人公の「働き方改革」あるあるムービーを公開。その意義を問い直した。

定時退社協会
「よなよなエール」などのクラフトビールを展開するヤッホーブルーイングが設立。仕事終わりのビールのための定時退社を推進する架空の団体。
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着帽手当
帽子を被って働く人に対して、頭皮ケアシャンプー「CLEAR」を現物支給するという社内制度をユニリーバが設立。建設会社やスポーツチームが導入。
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学校・教育

GLICODE
グリコのお菓子で学べる無料アプリのプログラミング教材。2020年度に全国の小学校でプログラミング教育が必修化され関心が高まる中ローンチ ...