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地上波のスターがテレビで見せない姿を捉えた

NETFLIX「人間、明石家さんま。」

Netflixが国内で初のブランドキャンペーンを開始した。登場するのは、明石家さんま。これまでテレビで語ってこなかった数々の本音を、テレビCMとして流す意欲的な企画になっている。

テレビCM「人間、明石家さんま。『NETFLIX』の話」

観たことのない「明石家さんま」を引き出すには

「地上波が苦しくなってるのも事実なんで、微妙やねん。NetflixのCMしてるのも、これも微妙」。なじみの焼肉店で、フランクな雰囲気でインタビューに応じるタレントの明石家さんま。聞き手はインタビュアーの吉田豪だ。このテレビCMに先行して公開されたWeb限定ムービーでも、結婚した頃の本音や独特の死生観など、これまで表に出なかった内面が淡々と語られる。

明石家さんまにブランド広告への出演をオファーし話し合いを始めたのは2017年の始めのこと。企画を担当することになったクリエイティブディレクターのトーマスビルクハーンさんと電通の山上陽介さんは、「明石家さんまが出演する、Netflixらしい広告とは何か?」から考えていった。

「Netflixらしさとは、映画顔負けの製作費をかけ、スポンサーをつけずに強いコンテンツを生み出すスタイルだと考えました」と山上さん。それゆえCMも明石家さんまを使ったコンテンツにしたいと考えたが、ストレートにコントを作っては、これまで明石家さんまが地上波で作り上げてきた番組の数々に埋もれてしまう。

そう考えていた中で、山上さんがブランドキャンペーンのコピーとして「あなたがまだ観たことのないものを。」を提案する。それを見て、トーマスさんは「CMもそうなっているべきと感じました。明石家さんまを“観たことのないもの”にするために、あえてお笑いを封じ、ドキュメンタリーにしようと考えました。地上波についての率直な意見や、報道されてこなかったプライベートな話などテレビ番組では流せない話を入れ、Netflixならではの面白さを、テレビの中で感じてもらいたいと考えました」。

聞き手には、以前から「さんまさんにインタビューをしたい」と公言していた吉田豪に依頼した。「吉田さんは、さんまさんも一目置く存在です。真剣勝負の話を引き出すには、欠かせない存在でした」。

明石家さんまはインタビュー嫌いとしても知られている。本人に企画を説明する時は緊張したが、企画書の1枚目にあった「人間、明石家さんま。」というタイトルで「ぷっ」と吹き出したのを見て、「きっとうまくいく」と感じたという。

作為のない画を撮るため、監督は立てず、たまたま隣の席に居合わせて聞いているような画角にし、目線は入れず、ほぼワンカットで撮影した。衣装も私服をそのまま使い、常連の焼肉店やいつも使っているスタジオ、自分の車の中でインタビューした。表参道の街を歩く回では、あっという間に人だかりができ、写真撮影に気さくに応じる様子がInstagramなどで予想以上に拡散され、話題化にもつながった。そこには、どんな状況でもファンに“神対応”するという明石家さんまの姿があった。

CM放映後は、「地上波の申し子のようなさんまさんがこう言うとは!」「メディアの文化も変わってきたね」と狙い通りの反応が得られている。NetflixがテレビCMを放映すること自体を1つのコミュニケーションと捉えたことで、明石家さんまというキャストの価値を、これまでにない形で引き出すことができた。

WEB限定ムービー
「人間、明石家さんま。『結婚したころ』の話」

WEB限定ムービー
「人間、明石家さんま。『好かれたい』の話」

WEB限定ムービー
「人間、明石家さんま。『確率論』の話」

WEB限定ムービー
「人間、明石家さんま。表参道Ver.1」

WEB限定ムービー
「人間、明石家さんま。表参道Ver.2」

WEB限定ムービー
「人間、明石家さんま。『謝りたい』の話」

  • 企画制作/電通+THOMAS INC.
  • CD+C+演出/山上陽介
  • CD+AD+演出/トーマスビルクハーン
  • PR/永澤秀勝、大野鉄平
  • PM/大石基紀、東洋輔、松本真里、古川泰至
  • 撮影/石田遼、佐藤有
  • ビデオエンジニア/池谷太克、立和田良悟
  • 美術/金子宙生
  • ST/波多野としこ
  • HM/ボボ
  • 編集/加納秀人、宮田裕一、戸谷拓嗣、宇野寿信(オフライン)、糸山健志(オンライン)
  • ミキサー/小牧修二
  • 営業/寺崎慶、水越悠輔、李暁煕
  • 明石家さんま、吉田豪(インタビュアー)

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