兵庫県朝来市にある「生野銀山」は、戦国時代からの古い歴史を持つ銀山だ。現在は閉山し、観光地となっているが、観光客は年々減少。特に若年層が来ないことが課題だった。
そこで若者、特に若い女性を呼び込もうと考えられたのが、銀山内に展示されていた労働者のマネキンを「超地下アイドル」としてデビューさせる驚きの計画である。
「予算に限りがある中で、銀山にあるものが何か使えないかと考えたところ、ここには沢山のマネキンがある!と。マネキンたちは実は出自も作られた年代もバラバラで、ホリの深い外国人顏もいれば、純日本顏のおじさんもいて、皆とても個性的です。プランナーは全員女性だったのですが、銀山に見学に行った帰りに『私はこの顔が好き』と会話が自然と弾み、これは推しアイドルと同じだと直感しました。そこで"会いに行けるアイドル"の構図に当てはめることを考えたんです」とプランナーの1人、電通関西支社の石本藍子さんは話す。
ここから、マネキンたちに"昭和アイドル"風な衣装をまとわせ、プロモーション動画を制作した ...