あのCMの演出やキャスティングについてディレクターにインタビュー。今月は、トイレでアイドルが歌って踊る!?意外なシチュエーションで見る人の目を引く、トイレの消臭剤CM「アイドル」篇について聞く。
アイドルらしからぬ演出がキモ
「今入っちゃヤダ!」。トイレの個室から出てきたアイドルから、同じ個室に入ることを拒否され、「えっ…」とあっけにとられるOL。続けて、「♪私のすぐ後入っちゃイヤイヤ」と4人のアイドルがトイレフロアで踊い歌る。一体何のCM?と、見ている方も、思わずあっけに取られる展開だ。
商品の「クリーンフロー トイレのニオイがなくなるスプレー」は、ワンプッシュでトイレの個室のニオイを消す消臭スプレー。その使用シーンを描くのに、「どうせなら、一番恥ずかしがりそうな人=アイドルに出演してもらおう」とアイドルユニットである「Cheeky Parade(通称チキパ)」の4人を起用した。演出を担当した加藤良1さんは「舞台で踊るはずのアイドルがリアルなトイレで踊るのが面白さだと思ったので、舞台セットではなくリアルなトイレに見えることを重視しました」と話す。
歌とダンスも、「アイドルらしからぬ」ものになるよう演出した。音楽は色々なタイプの案から、マイナーコードの進行のものをチョイス。ダンスは、著名アーティストの振付や監修を手がける振付師が考案し、「ドアを開けないで」や「ニオイが広がる」などの要素を元に動きを作った。「あくまでCMであり、アイドルのPVにならないようにする」ことを常に意識したという ...