プロ・アマ問わずアイデアを評価
サンスター文具による「第22回文房具アイデアコンテスト」表彰式が、5月28日に東京・青山にて開催された。
「文房具アイデアコンテスト」は、1994年にスタート、今年で22回目を迎えた。本コンテストは、同社創業者である小林三造氏の「何ごとにもアイデアを持って挑戦し続ける」という精神を社員に引き継ぐべく、6月1日を「6.1 挑戦の日」に制定したことから始まっている。以降、その活動の一環として、プロ・アマ、そして年齢や日本のみならず韓国までも広く文房具のアイデアを募集。同社では毎年、その中から製品化し、これまでに多くのヒット商品が生まれている。
本年度のテーマは「ON!」。それに対して、一般部門2400作品、そしてジュニア部門(15歳以下)1688作品、計4068作品の応募があった。その中から厳正なる審査の結果、一般部門グランプリ1点、同優秀賞5点、審査員特別賞4点、サンスター文具賞2点、ジュニア部門各賞を含め、計22点が受賞した。
一般部門グランプリを受賞したのは、韓国でデザインを勉強している金宰貞(キム・ジェジョン)さん、鄭晙溶(ジョン・ジュニョン)さんによる「Olgel On(オルゴールオン)」。本作品は"音(ON)"に注目したアイデアで、巻き尺の表面に刻印された点字状の突起が本体内の金属片を弾き、1cmごとに音を奏でる。
そのため、視覚に障害がある人でも目盛りを見ずに長さを測定することができる。「今までモノを測る時には使っていなかった感覚をONにするアイデア。巻尺内のオルゴールが、1cmごとに付けられた点字によって10cmまで異なる音を奏でるアイデアは、目の不自由な人の役に立つだけでなく、目盛を見ずにメロディーを聞きながら直感的に長さを測ることができるなど、モノの測り方を変える可能性がある」という点が高く評価された。
優秀賞に選ばれたのは、注目してほしい部分をピンポイントに示すことができる付箋「ON箋」、まるでバターのような趣の新感覚ののり「バターのり」、自立するクリアファイル「KIRITSU」、ページの端を折る通称「ドッグイヤー」を、貼ることで再現できる付箋「INUMIMI tag」、くじらのマスコットを泳がせるようにスライドさせることで、感覚で寸法を測れる定規「1cm swimmer」の5作品。
安次富隆 審査委員長は審査を振り返り、「一般部門、ジュニア部門共に、スイッチをONする、アイデアの思考をONするということのほかに、音のON、恩人の恩、温かい温など、柔軟なアイデアが多数寄せられて、審査員の思考もONされた」と話した。また、優秀賞を受賞した作品の一つ、「ON箋」は今後、製品化が予定されている。
その他の受賞作品
審査員特別賞
サンスター文具賞
お問い合わせ
サンスター文具
第22回文房具アイデアコンテスト事務局
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