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アイデアで活性化 地域×クリエイターのプロジェクト

モーニングコールが石巻の漁師と一般の人をつなぐ

フィッシャーマンジャパン「FISHERMAN CALL」

漁業活性化のため活動する一般社団法人フィッシャーマンジャパンでは、漁師がモーニングコールで起こしてくれるサービス「FISHERMAN CALL」を今年5月に期間限定で展開。意表を突くアイデアが話題となり、短期間で大きな反響を呼んだ。

「FISHERMAN CALL」告知ムービー。

漁師との新たな接点を日常に創出するための企画

「世界初!漁師がつくったモーニングコールサービス」を謳い文句に展開された「FISHERMAN CALL」。公式サイトには、三陸・宮城県石巻市を拠点にする5人の漁師が紹介されており、起こしてもらいたい人を選んで応募できるようになっている。

サービスを展開したフィッシャーマンジャパンは、三陸の海を中心に活動する若手漁師たちによって2014年に立ち上げられた組織である。水産業のイメージを刷新し、「真にカッコよくて稼げるフィッシャーマン」を生み出すことを目的に、漁師のインターン体験やファンクラブの運営を行っている。ヤフーが震災復興支援を目的に立ち上げた「ヤフー石巻復興ベース」が設立当初からECサイトやコミュニティ運営の面から支援を行っている。

今回のモーニングコール企画は、宮城県石巻市の「漁業担い手事業」を、フィッシャーマンジャパンが委託団体となる形で実施された。企画を担当したのは、電通 コピーライターの藤田卓也さんと、クリエーティブ・ストラテジストの長島龍大さんの2人だ。ヤフー石巻復興ベースに知人がいた縁で、相談を受けたのがきっかけだという。

「漁業の担い手を増やすというテーマに対してあらゆる方向からブレストしましたが、『漁師になりたい』という気持ちがある人を呼んでくる漁師体験やインターンといった活動は、既にフィッシャーマンジャパンが取り組んでいました。ならば、僕らの役割は漁師と一般の人との接点作りではないかと考え、その方向性で探っていったんです」と藤田さんは話す。

その中で「漁師にとっては当たり前だが、実は他の人にはない強みにスポットを当てられないか」と考え、「朝起きるのが早い」点に着目した。「予算の関係上、PRでニュースになる企画かどうかという視点も必要でした。漁師がどんなアクションをすれば世間から注目されるかを考え ...

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