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新しい広告主企業の新しい広告の使い方

テレビCM活用し急成長を遂げたメルカリの広告戦略

メルカリ

スマートフォンさえあれば誰でも出品できる手軽さが受け、ダウンロード数が日米で合計6500万に達したフリマアプリ「メルカリ」。テレビCMも積極的に展開する同社の広告戦略について、国内のマーケティング全体を統括する鋤柄直哉さんに聞いた。

最新CM。「ダメモトで探す・売る」をテーマに有吉弘行さん、藤田ニコルさん、篠原信一さんが出演。2017年5月より放映(企画制作:TYO)。

「いろんな使い方」をテーマに、売る人と買う人がそれぞれ全く異なる使い方をしている様子をユーモラスに描くテレビCM。2017年4月より放映(企画制作:FIREBUG+doors)。

ターゲットを女性から徐々に拡大 メルカリの広告戦略

「メルカリ」がサービスをローンチしたのは2013年。その翌年にテレビCMの放送をスタートし、以来積極的な展開を続けている。最初のCMは、テラスハウスで人気の菅谷哲也さん、筧美和子さんを起用したもの。翌2015年にはPUFFYがオリジナルソングを歌う「売ルフと買ウガール」篇を放映。2016年にはメルカリのヘビーユーザーと自ら公言する渡辺直美さんが出演する「メル狩リ族」篇が話題を呼び、今年に入ってからも、芸人を起用したストーリー仕立ての「プレゼントの行方」篇など、新CMをほぼ毎月ローンチする。

テレビCMだけではない。今年4月からはサッカーチームの鹿島アントラーズとスポンサー契約を結び、スタジアムでの広告展開や、選手からグッズを出品してもらうなどのスポーツ協賛を開始している。さらに、5月にはバスケットボールBリーグの熊本ヴォルターズとイベントでタイアップ。熊本で行われたリアルフリマイベント「メルカリフリマ」に選手らの私物を出品してもらい、また子どもたち向けのバスケット教室を開催、それをローカルテレビ局のTKUテレビ熊本で取り上げてもらうなど、地元密着型の広告活動を行っている。

メルカリ プロモーショングループ シニアマーケティングスペシャリストの鋤柄直哉さんは「テレビCMは広くマスに伝えることができますが、一方で男性や地域などターゲット別のアプローチも必要だと考えています。スポーツ協賛や地域での活動は、こうした特定のターゲット層を狙って取り組んでいるものです」と話す。

テレビCMは、初期は認知向上と機能訴求に重点を置き、そこから徐々にユーザーのメリット訴求などへと内容を進化させてきた。「メルカリは男女共に使ってもらえるサービスですが、最初の1年は広告の獲得効率を考え、若い女性対象にプロモーションを行いました。最近ではそれ以外にもターゲットを広げるようシフトしています」。

テレビCMの目的は大きく2つ設定している。1つめは新規ユーザーの獲得だ。「初めてテレビCMを放映した2014年には、デジタルマーケティングのユーザー獲得数が前月比で3倍に増加し、テレビCMの効果は目に見えてありました。ただ、ダウンロードの母数が増えた今、CMによる獲得効果は以前よりも見えづらくなっています。

獲得効率が最もいいのはFacebook やTwitterなどのデジタル系の広告であることは今も変わらないので、テレビCMで潜在層を広げ、ネット広告で刈り取るという全体設計を意識しています」。目的の2つめは認知とマインドシェアの獲得で、「フリマアプリと言えばメルカリ」という意識を醸成していくことに注力している。

2014年放映、初のテレビCM。テラスハウスで人気の菅谷哲也さん、筧美和子さんを起用(企画制作:博報堂)。

「売ルフと買ウガール」篇。2015年10月より放映(企画制作:アサツー ディ・ケイ)。

渡辺直美さんとブラザートムさんが父娘として出演する「メル狩リ族」篇。2016年5月より放映(企画制作:電通)。

制作会社、クリエイターと直接制作

メルカリが今年に入ってほぼ毎月違う色合いのCMをローンチしているのは ...

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