今年3月30日、東京・六本木の東京ミッドタウンが開業10周年を迎えた。新たな10年を迎えるにあたり、東京ミッドタウンはブランドロゴをリニューアル。そして、「JAPAN, THE BEAUTIFUL」というメッセージを発信した。

館内に掲出された10周年のビジュアルとメッセージ。
成熟した街にふさわしいデザインとメッセージをつくる
東京ミッドタウンを運営する東京ミッドタウンマネジメントが、開業10周年に向けて動き始めたのは2013年のこと。「2007年の開業時からの基本理念であるJAPAN VALUE、そしてDiversity、Hospitality、On The Greenという3つのコンセプトを、(B2C的に)わかりやすく発信していきたい」という同社の思いを受けて、シーズンビジュアルを手がけてきたクリエイティブディレクター 水野学さんとコピーライター 蛭田瑞穂さんが、新たなメッセージを開発することになった。
基本理念、コンセプトが共に英語だったことから、わかりやすく伝えるべく、水野さんたちは東京ミッドタウンのスタッフと何度もミーティングを重ねながら日本語に置き換えることを試みた。そして、東京ミッドタウンという街が持つ機能、経年優化、東京で一番気持ちがいい場所など、東京ミッドタウンのあり方を包括し、象徴する言葉として挙がったのは「和」という漢字だった。
「"和"という言葉はまさにJAPAN VALUEを表わすもの。この言葉を使えば東京ミッドタウンが持つ3つのコンセプトを言いかえることができると思いました」(水野さん)。そして、2014年はDIVERSITYを「和える」で、2015年はHOSPITALITYを「和らぐ」で、2016年はON THE GREENを「和む」という言葉で表現し、メッセージとビジュアルを発信してきた。
その集大成となるのが、今回のメッセージ「JAPAN, THE BEAUTIFUL」だ。「10周年にあたり、東京ミッドタウンの本質的な価値は何だろうと、水野さんが挙げたのが"四季"でした ...