編集部が街で気になった様々なデザイン
CD
蓮沼執太&ユザーン『2 Tone』
(commmons)
- AD/長嶋りかこ
「置きにいったなって思われないような面白い何かがほしい。あとはなんでもいいから自由にやってほしい」と、タブラ奏者 ユザーンさん。そして、「音楽も何も気にせず自由にやっているし、ジャケットも自由にやってほしい。音はストイックだけど、もっと懐が広い感じになるといいです」と、蓮沼執太さん。CD「2 Tone」のジャケットデザインにあたり、長嶋りかこさんは2人からこんなメッセージを受けた。
「赤と青くらい個性の違う2人の色が、グラデーションで交わっていくような音の彩りを想像しました」と話す。音を聴いてみると、参加しているアーティストたちのさまざまな色を包んでいくように、今回のコラボがなされていることがわかった。そこで、長嶋さんはジャケットではなく、"CDを梱包するためのパッケージ"のデザインと捉え直し、大きな紙で風呂敷のように包むだけのざっくばらんな仕様にした。
彼らの親しみやすいキャラクターやタブラの土っぽさとの親和性から、クラフト紙を選択している。「データで購入する時代に、あえてCDを買ったという声が聞こえてきてうれしいです。あらためて、ユザーンが言う"置きにいかない"何かが必要だと感じました」。
LOGO
『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』
(日本テレビ系列)
- AD/小杉幸一
今年で28年目を迎えた『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』のロゴが、この春一新。オープニングデザインを担当したEDPの熊本直樹さんからの依頼で、デザインを手がけたのは小杉幸一さんだ。「人気番組であることはもちろん、自分自身、大好きな番組。どうデザインすべきか、とても緊張しました」。
長年慣れ親しまれたロゴゆえに、デザインを変えることで賛否がでるのは覚悟だった。従来のロゴは「ダウンタウンの」「ガキの」「使いやあらへんで!!」という改行だったが、新しいロゴでは「ダウンタウンの」「ガキの使い」「やあらへんで!」と変更。また文字を眺めているうちに、点が2つある仮名が多いことに気づき、番組を象徴する2人をイメージして点を「○」に置き換えた。
さらにさまざまな人やコンテンツが番組の中に点々と存在していることこそ「ガキ使」ではないかと、文字の一部を円弧で抜くことで整理した。同じ書体で松本人志さん、浜田雅功さんの名前もデザインしている ...