東京・新宿から電車で約10分、杉並区方南町につくった「お化け屋敷」が人気に。現在では、宿泊型の「オバケンホテル」なども手掛け、全国でホラーイベントを開催。オバケンは、「恐怖の体験」をつくり出し、地域に人を呼び込んでいる。

杉並区方南町に常設したお化け屋敷。手作業で物件を改装し、オープンにこぎ着けた。
まちを「遊園地のように」
東京・杉並区方南町の住宅街に、2012年7月、突如オープンしたお化け屋敷。その名もオバケン。従来のお化け屋敷とは一線を画しており、ストーリー仕立ての構成で、ミッションをクリアしないと先へ進めない。恐怖を感じさせる演出は本格的だ。
お化け屋敷は注目を集め、オバケンは方南町に人を呼び込む人気施設となった。仕掛けたのは、HLC代表の日比健さんだ。日比代表はもともと、映像のクリエイターだった。フリーランスを経て、方南町に本社を置くi.h.s社に入社した。
「あるとき、i.h.sの齋藤優社長から『商売のことをもっと研究してみろ』と言われました。あれこれと事業のアイデアを考えていて、方南町を遊園地のようにしたいと思ったんです」
遊園地といえば、お化け屋敷がある。まちの中にお化け屋敷があるのは斬新で、人が訪れる理由になる。そのアイデアに対し ...