「私は8対2の少女」。こんなモノローグから始まるのは優しく、カラフルなアニメーションと実写が融合した映像。ピノの8対2という黄金バランスを映像表現で実現している。
アイスとチョコの「8対2」がヒントに
「私の世界の8割は現実で、2割は妄想なの」と語りながら、海辺を歩く女の子。すると彼女の目の前には、鯨、ウサギ、白馬の王子さま…と、さまざまな"空想"が形になって現れる。手描きの優しい色のアニメーションと実写を合成した映像で、ピノの世界をつくりあげてくれたのは、イアリン ジャパン 映像ディレクターのケビンさんだ。来日後、アニメーションを学び、自身の作品で2013年オタワアニメーションフェスティバルなどでの受賞歴を持つ。
ケビンさんはピノのアイスとチョコの黄金バランスが8対2であることに着目。それをターゲットである10代の女の子の青春の物語に置き換えた。「僕はカナダで学生時代を過ごしましたが、どちらの国も10代の気持ちは同じだと思います。学校や社会の厳しい現実の中で、自分の好きなことや夢を空想しながら楽しく過ごしている。つまりそれは8割が現実で、2割が空想の毎日を生きていることではないかと」。
そこで、ケビンさんは実写に手描きのアニメーションを加えることで、女の子の心の中に潜む思いや感情を表現しようと考えた。アニメーションはすべてケビンさんの手描きだ。
「オリエンを受けてから、1日1箱ピノを食べながら企画しました。ピノを一つずつ食べながら、この中に何があるのだろうと、僕自身が空想し続ける日々でした。その中で感じたのは、40年の歴史があるピノは日本人にとってずっと変わらないものとして存在しているんだろうということ。僕は日本に来てからピノを知りましたが、カナダにも同じようにずっと変わらないお菓子があるので、それを食べていたときの気持ちを思い出しながら考えていきました」。
実写の撮影は三浦海岸で。天候が安定しなかったが、ピノを食べるシーンでは、海の向こうから光が差した。「空想から現実に戻るシーンにぴったりのシチュエーションになりました」。作曲家小鷲翔太さんによるオリジナルの音楽は、映像、そして女の子の気持ちにぴったりと寄り添っている。「現実と空想を行き来する映像を楽しんでほしい」と、ケビンさんは話している。
NA:
私は8対2の少女
私の世界の8割現実で、2割は妄想なの。
あっ鯨だ。
8割は平凡な毎日だけど、
2割はファンタジーなの!
景色は8割いつもと変わらないけど
2割はカラフル
空に飛んでいる8割は鳥、2割はうさぎ
カバンの中の8割は教科書、2割は夢
私の恋の8割は現実でうまくいかなくて、
2割は妄想…ヘへへ(笑)
私の友だちの8割が人間で、こんにちは
2割は妖精よ こんにちは~
私は8割フツーの女子高生で過ごすけど
2割の時は魔法使いなのだ
ね~
妄想の世界なら
あなたに言えなかったことも言えるじゃん!
君のことが…好きだ!!!
好き
スマートフォンで上の画像が動きだす!
無料アプリ「aug!オーグ」をスマートフォンにダウンロードして、上のキービジュアルにかざすと、今回制作されたCMが再生されます。(iOS6以上を搭載した、iPhone、iPad。およびAndroid4.0以上を搭載したAndroidに対応)。
- 企画制作/イアリン ジャパン
- 監督+アニメーション/ケビン バオ
- PR/笠島久嗣
- CGIスーパーバイザー/渡邊竜実
- アニメーション仕上げ/永田明日香
- アシスタント/笠島ダイスケ、久保摩里江
- 撮影/村松順
- 照明/土山正人
- 照明助手/三重野聖一郎
- 作曲/小鷲翔太
- M/知野香那子
- マネジメント/南真梨子、入本彩加
- 出演/辻本瑞貴、大橋真紀、MARIE
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