2月3日~26日に東京ミッドタウン・デザインハブにて「地域×デザイン展2017 -まちが魅えるプロジェクト」(企画運営:日本デザイン振興会、事業構想大学院大学)が開催された。2016年度に続き2回目となる今回は、全国から選りすぐった10件の地域プロジェクトを展示し、多彩なトークイベントを行った。本記事ではその中から、中川政七商店 十三代 中川政七さんによるオープニング特別講演、そして「写真の町」として知られる北海道・東川町の取り組みを紹介する。

会期中の会場の様子。いわゆるモノのデザインだけではなく、コミュニケーションやサービス、ネットワークなどのデザインも含めて紹介している。
日本の工芸を元気に、100年後の工芸大国日本を目指す

中川政七商店 十三代
中川政七
工芸メーカーに自信と誇りを
中川政七商店は2007年から「日本の工芸を元気にする!」をビジョンに全国の工芸メーカーの再生事業に取り組んでいます。その中で、僕が考える地域ブランディングの手法は、コンセプト型、フォーカス型の2つ。コンセプト型では「おしい!広島県」がありますが、面白いものの内容が記憶に残りません。フォーカス型は香川の「うどん県」があります。これは記憶に残りますが、うどん以外の郷土料理や工芸などが切り捨てられています。
ブランディングの基本はメッセージを絞ることですが …