デザイン・アート・広告賞 今月の展覧会&コンペティション
デザインの理念と形成:デザイン学の50年

卒業制作展 展示風景
武蔵野美術大学基礎デザイン学科の卒業生を中心とした50名が、社会の現実と向き合った50年のデザインを展示する本展。デザインの理念を基盤としたデザイン実践、実践を通して具現化するデザイン思想、批評や啓蒙活動へ拡張されたデザインを提示する。デザイン実践には、社会の大きな変動に対して先見性に富むものや独自のデザイン領域を拓くもの、新たな造形の役割を提起するものなどがあり、これまでの成果と足跡、デザインの50年の歴史を振り返るとともに、新たな50年を展望する。
東京ミッドタウン・デザインハブ | |
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開催中、12月25日まで |
ミロコマチコいきものたちの音がきこえる

<グランドガゼルもまってる>

絵本『オレときいろ』より 2015年
大学卒業後、画家として個展を開催していたミロコマチコが、2012年に『オオカミがとぶひ』で絵本作家デビューした。以降、作・絵を手掛けた絵本が、4作連続で絵本賞を受賞。絵本業界に彗星のごとく現れ、一躍注目される作家になった。類まれな色彩感覚と独自の造形表現、豊かな言語感覚によって生み出される作品は、各方面から評価を受けている。本展では、代表作の絵本原画をはじめ、絵画や立体などの大型作品、最新作も展示。ミロコマチコの今が感じられる展覧会となっている。
美術館「えき」KYOTO | |
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12月1日~12月25日 |
におい展

におい展ロゴ

世界一臭い缶詰

ドラゴンフルーツ
人間の五感のひとつ、嗅覚。受けとる情報量の多さでは、視覚や聴覚には劣っている。しかし、においは身体の機能にさまざまな影響を与えている。たとえば、鼻をつまんでリンゴを食べると生のジャガイモのような味がする。暗闇で鼻をつまみ、オレンジとリンゴのジュースを飲み比べると、違いがわからなくなる。また、消化液の分泌を促したり、活動意欲を削いだり、においは整理機能にも影響している。生活のにおい、季節のにおい、世界のカレーのにおい、果実のにおい、和のにおいなど、『におい』を思う存分楽しめる展覧会となっている。
名古屋パルコ 西館8F特設会場 | |
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開催中、2017年1月16日まで |
トランス/リアル―非実体的美術の可能性
会期6 文谷有佳里「Transonic/Line」

文谷有佳里「なにもない風景を眺める」2016

文谷有佳里「なにもない風景を眺める2016.8.21」
72.8×51.5cm
carbon and ink on kent paper, wood panel
タイトル「トランス/リアル」は、「Trans of the Real」というコンセプトに由来。本企画では、自己完結的な視覚と空間の崩壊を臨界点とするモダニズム以降の美術の可能性を、「非実体的」という概念を手がかりとして、「トランス」という接頭語をもつ7つのキーワードで探っている。本会期は、6つ目のキーワード「Transonic/Line」をタイトルに設定。即興的でかつリズミカル、のびやかでありながら …