「足す」ことで生まれるオリジナリティ
今から20年以上前、「横浜トリエンナーレ2001」に行ったとき、ある作品の前に人だかりができていました。作品を見ている人たちは何だか楽しそうで、時折笑いも起きている。
デザインの見方
かつて『サッカーマガジン』の付録としてついていたポスター(個人蔵)
幼稚園の頃、地元のサッカークラブに入りました。強いチームで、小学生になるとほぼ毎日練習だった上に土日も試合。サッカー三昧の毎日でした。その頃の楽しみは、毎月、親に買ってもらう『サッカーマガジン』と『サッカーダイジェスト』。特に付録のポスターが楽しみでした。ディエゴ・マラドーナやルート・フリットなど、好きな選手のポスターが付いてくると嬉しくて、次々と子ども部屋の壁や天井に貼っていました。憧れの選手のポスターを眺めながら、自分も彼らのようなプロのサッカー選手になりたいと、胸を高鳴らせていたのを思い出します。
当時のポスターをあらためて見ると、どれもプレー中の選手の写真をそのままレイアウトしただけ。よく言えば極めてシンプルです。文字情報もチーム名と名前のみで、そこに特別なデザインはありません。それでも、見る人に感動を与えることができたのは …