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ツインテールをほどいた初音ミクがLUXのCMに出演

ユニリーバ・ジャパン「ラックス スーパーリッチシャインストレート&ビューティー」

「いつもの自分は、もちろん好き。でも…いつか、わたしもまっすぐ踏み出そう!」。そう自分に言い聞かせ、ツインテールをほどき、長い髪をなびかせたのは、バーチャル・シンガーの初音ミク。今回、初音ミク(以下ミク)は、新製品「ラックススーパーリッチシャインストレート&ビューティー」のCMキャラクターとして起用され、ハリウッド女優スカーレット・ヨハンソンと共演。そして、初めてストレートヘアを披露した。



ミクが登場したCM「ラックスストレート&ビューティ誕生篇」

20代に認知度が高いミクを起用

これまでシャンプーのCMと言えば、髪の美しい女優やモデルが出演するのが定石だ。ましてやLUXブランドは毎回、ハリウッド女優が出演し、広告表現のレギュレーションも厳しい。そんなLUXがなぜ『CGキャラクター』であるミクをCMに起用したのか。そこには次のような理由がある。同ブランドが8月に発売した「ラックススーパーリッチシャインストレート&ビューティー」はストレートヘアを実現する新シリーズ。ターゲットは20代である。しかし、既存のLUXの商品の主なターゲットは30代。これまで積極的にコミュニケーションを図ってこなかった20代にもLUXのブランドイメージは浸透しているものの、『自分たちの商品』であるという意識が希薄だった。そこで、その世代に認知度が高く、ブランドのスローガンである「Flip conventions and live straight(固定概念を覆し、自分の思いのままにまっすぐに生きる)」を表現できるキャラクターとして選ばれたのが、ミクである。「ミクは単なるキャラクターではなく、その背景に音楽や映像の世界を持っています。LUXの世界観にミクはもちろん、そのカルチャーも取り込むことで、ターゲット世代に驚きを与え、親しみを感じてほしいと考えました」(アサツーディ・ケイシニアアカウント・エグゼクティブ斎藤大輔さん)。

CMの演出にも、『Flip conventions』がある。グローバルで制作されたCMのレギュレーションを守りながら、プロデューサー右川明子さんらスタッフは、ユニークな構成の60秒CMを制作した。CMの冒頭で描かれたのは、ミクがこのCMに出演するまでの気持ちの変化である。その後、スカーレットからの電話で励まされたミクは、気持ちを新たにCMに出演。前に向かって歩きだす。実はこの後半部分は、スカーレットが出演するCM「ラックスストレート&ビューティ誕生篇」とすべて同じ構成、動きになっている。そして、このストーリーで描かれたミクは、ターゲット世代のインサイトを反映させたものでもある。

ミクを通常より大人っぽく見せるために、身体の動きを大きくする、女性らしい仕草を加える、目を伏せるなど細かく調整。このCMならではの『LUXミク』が誕生した。

発売開始後、ミクの話題と共に、新商品の売上も好調に推移。ヘアケア市場に「ストレートヘア製品」という新しいカテゴリーを確立しつつある。

  • 企画制作/アサツーディ・ケイ+DIFFUSE ENTERTAINMENT+JWTジャパン
  • ECD/吉松香奈子
  • CD+企画/右川明子
  • C/西畑貴子
  • PM+編集/櫛引清
  • 演出+編集/今村理人、本村弦
  • CGモデル管理/セガ・ホールディングス
  • 音楽/MitchieM
  • CAS/辻恭平
  • AP/齊藤浩明、斎藤大輔、竹島唯
  • 出演/初音ミク

制作協力/アサツー ディ・ケイ

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