デザイン・アート・広告賞今月の展覧会&コンペティション
驚きの明治工藝

《自在龍》 宗義

《蜆(しじみ)根付》 平井汲哉
その写実性や細密さゆえに、明治時代の日本でつくられた工芸品の人気が近年高まっている。本展では、台湾のコレクターが収集した3000点を越える作品の中から100 余りの名品を、いわば日本に逆輸入するかたちで作品を集結させている。
鉄や銅などで昆虫や動物を写実的に作り上げ、さらに胴や手足などが可動式になっている「自在置物」。今にも動きだしそうな龍や蛇の造形の細かさに驚きを禁じ得ない。毛羽立ったビロードの表面に友禅染を施した「ビロード友禅」もまた驚くべき技巧で制作され、多くの作品が海を渡っていった。
本展は、日本には僅かしかない作品の数々を目の当りにできる、貴重な機会となっている。
東京藝術大学大学美術館 本館 展示室1、2 | |
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29月7日~10月30日 |
teamLab:Transcending Boundaries

人に咲く花 / Flowers Bloom on Peopleteam Lab, 2016, Digitized Nature, Endless

境界のない群蝶 / Flutter of Butterflies Beyond Borders teamLab,2015, Interactive Digital Installation, Endless
アート・サイエンス・テクノロジー・クリエイティビティの境界を曖昧にしながら活動している“ウルトラテクノロジスト集団”チームラボの新作展が開催中。
本展で展示されるのは、真っ暗な部屋に入ると、鑑賞者自身の体に花々が咲き乱れるという新作「Flowers Bloom on People(人に咲く花)」。コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けており、鑑賞者の動きに影響を受けながら、変容し続けるため、二度と同じ絵を見ることはできない。同じくコンピュータプログラムによって、群蝶が羽の模様を変容させながら空間の中を舞う「境界のない群蝶」と「The Void」の計3作品が展示されている。
EYE OF GYRE | |
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9月25日まで |
&(アンパサンド)がカタチをひらくとき

桑田恵里 《共生/侵蝕》2013

木戸龍介 《Ash-Eternal Future-》2014
芸術作品が、作家の純粋な自己表現だったのは過去の話。現代の芸術作品は、作品の置かれる「場」や発表される「時間」、鑑賞する「他者」など、作品を取り巻く現実との「間(はざま)」で生み出されるものへと変容してきた。本展では、自身と自身を取り巻く現実との「間=&(アンパサンド)」に意識的な新進気鋭の若手作家6 名の作品を集めた。人と自然との関係性を問いかける写真作品、会場の環境に合わせたインスタレーションを行う作品など、さまざまなジャンルの作品が展示され、同時に出展作家によるワークショップも実施される。
川崎市市民ミュージアム アートギャラリー1・2・3 | |
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9月25日まで |
オサムグッズの原田治展

展覧会ポスター(原田治デザイン)©Osamu Harada/Osamu Goods®

Illustration Original (Jill&Cat)
©Osamu Harada/Osamu Goods®
原田治のイラストをあしらった「オサムグッズ」は ...