2016年 カンヌ 日本の受賞は全部で49作品
パナソニック「Life is electric」をはじめ、デザイン部門は相変わらず強い日本。しかし、他の部門が厳しい結果となった。カモ井加工紙「MT」と資生堂「HIGH SCHOOL GIRL?メーク女子高生のヒミツ」はこれまでに数多く国際広告賞を数多く受賞しているが、今回も2部門以上で受賞。オーストラリア政府観光局「GIGA selfie」も3部門での受賞となった。
カンヌライオンズに見る世界の広告2016
ここ数年、増え続けるカンヌライオンズのカテゴリー。運営するライオンズフェスティバルチェアマン テリー・サベージさんは「いまの広告界を反映した結果」と語る。
2015年、ライオンズイノベーションが独立。そして、クリエイティブデータ部門が新設された。今年はカンヌライオンズのカテゴリーにデジタルクラフトが加わり、全部で17部門になった。そして、ライオンズエンターテインメントは、エンタ―テインメント部門に加え、エンターテインメントライオンズフォーミュージックが創設された。
ライオンズフェスティバル チェアマンテリー・サベージさんは、「カンヌライオンズの基点は、常にクリエイティビティにあり、ブランドコミュニケーションにおいてこうした部門が求められていた。その結果、ということです。今後はスポーツと、ゲームを増やす予定。それでコンプリート。エンターテインメント部門は4年前に創設したけれど、実際にやってみると、とてもエキサイティングでした。ブランドコミュニケーションを超えて、もっと行けると感じています。ライオンズイノベーションやクリエイティブデータも賞を創設したことで、広告業界で必要なものという認識に変わったのではないか」という。
近年、日本から広告主の参加も増えている。また、今年の受賞結果を見てもわかるように、企業・ブランドにとって、カンヌライオンズは今後重要な場となっていくのは間違いないだろう。「カンヌライオンズは、誰か一部の人のためのものではない。この産業にかかわる …