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さかな 西脇一弘さんが選んだ4冊の本

西脇一弘

クリエイターのオフィスを訪ねると、よく見かける、大きな本棚。忙しい仕事の合間に、クリエイターたちはどんな本を読んで、どのように仕事に生かしているのか。第89回目は、sakanaのメンバーであり、画家としても活動する西脇一弘さんに、仕事や人生に影響を受けた本について聞きました。

『小さな家―1923』

ル・コルビュジエ(著)、森田一敏(訳)(集文社)

二十代の終わり頃、自分の将来を夢見がちに想像出来る年齢はとっくに過ぎていたけれど、それでもまだ「自分らしい音楽(絵)ってなんだろう?」と未練がましく自分探しをして毎日モヤモヤしていた。そんな頃にこの本に出会う。

ああ、なんと明快で爽やかな本だっただろう。

この中で語られるのは、何かを創作したいすべての人にとっての美しい模範。

何が提供したいのかをよく考えて、それを実現するための条件を一つ一つ満たしていく。もちろんその過程と結果には逡巡や失敗もあるけれど …

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