福岡で映像制作を中心にクリエイティブワークを手がけるKOO-KIが、福岡市の中心街である天神にオフィスを移転したのは約4年前。このオフィスに来るまでも何度も移転を重ねてきたが、このオフィスはその中でも最も“街ナカ”のロケーションとなった。一歩外に出ればさまざまなネタに触れられるため、アイデアに困ればすぐに街に繰り出せる。「よく『ネタ繰り』してきます、とボードに書いてあります。僕たちとしてもずっとオフィスにいる必要はないと考えていて、このオフィスは“戻ってくる場所”と考えています」と、KOO-KI代表取締役副社長の白川東一さんは話す。
社内は仕切り無しのワンフロア。「以前のオフィスは仕切りが多くて会話がしづらかったんです。人数の少ない会社なのに、『あの人と今日話していないな』ということもあった。今回は仕切りを一切置かないことで、誰がいるか一目でわかるようにし、会話しやすい環境を心がけています」。
3カ月に1回「席替え」をする仕組みも取り入れた。あえてプロジェクトのチームごとで席を固めず、意外なコミュケーションが生まれるようにしている。「僕たちは、誰かに何かを伝えるための映像やクリエイティブを作っています。だから、独りよがりにならないようにしたい。たまたま後ろを通った人が、『それ何?』と気軽に聞けるようなオープンな場所で作業をすることで、自分の世界だけでなく、客観的な視点を意識してものづくりできるようにしたい。その環境が実現できていると思います」。