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名作コピーの時間

買うこと自体がなんだかちょっと嬉しくなるコピー

野﨑賢一

    想像力と数百円

    新潮社「新潮文庫の100冊」/1984年
    ○C/糸井重里

    この家で死んでいく。

    大日本除虫菊/1998年
    ○C/林尚司

    本気ならアシックス

    アシックス

プール教室が大っ嫌いでした。帰りに、その商業施設の下の階の本屋さんに寄るのが楽しみだった僕が、文庫本の帯に書いてあった「想像力と数百円」と出会ったのは小学生のとき。確か、塾の国語のテスト問題になっていた三浦綾子さんの「泥流地帯」の続きが読みたくて買った新潮文庫でした。なんて素敵な買い物なんだ!と思い、以来、文庫本を買う自分に酔って、「想像力と数百円。」と心の中でつぶやきながら、月数百円のお小遣いでせっせと買っていました。この言葉がコピーだと知ったのは、入社後。コピーの勉強を全くしてないくせに、コピーライターを目指そうと思った頃。僕にとってずっと覚えていた言葉は、はじめて効いたコピーでした。

いや、覚えている広告でいえば、「ねるねるねるね」のCMの「♪テーレッテレー」というSEなんて、ドッジボールで外野から当てて内野に戻れるときの効果音として連呼してたし、ある日父親と二人で公園に行ったときなぜか突然「♪ホンダホンダホンダホンダ」と言いながらあの動きを真似しはじめたのが強烈で妙に覚えていたり …

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