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話題になる・拡散される動画は何が違うのか?

日本の味噌と「カワイイ」を若者と世界に向けて発信

マルコメ「世界初かわいい味噌汁/Definition of Japanese Kawaii」

今年2月にマルコメから発売された「世界初カワイイ味噌汁」。これはカワイイカルチャーを発信するアソビシステムと同社によるコラボレーションから生まれた。発売と同時に、従来のマルコメのイメージを覆す斬新な動画が公開された。



動画「世界初かわいい味噌汁/Definition of Japanese Kawaii」

若者に身近に感じてもらえる企業を目指して動画を制作

老舗味噌メーカー マルコメは近年、ある課題を抱えていた。味噌の消費量が減少傾向にあることに加え、若い世代にとって“古い企業”という印象が強くなり、人材採用などで影響が出ていた。こうした課題を解決する一助となったのが、ロックバンド味噌汁'sとのコラボレーションだ。彼らのCD発売のプロモーションとしてマルコメに企画を相談したことがきっかけとなり、マルコメは味噌汁'sと商品開発を開始。2014年9月にカップ味噌汁「ロックを聴かせた味噌汁」を発売した。商品開発にあたり、長野の大自然の中にあるマルコメの味噌蔵で、味噌汁'sギター担当・ポールさんが演奏。その音によって、味噌に“聴育”したのである。その過程を動画として公開すると同時に、味噌汁’sのライブ会場でマルコメが味噌汁の販売ブースを出展。さらに期間限定で表参道に「ロックを聴かせた味噌汁」やオリジナルTシャツを販売するコラボショップをオープンするなど多方面に展開した。

企画を手がけたのは、味噌汁'sのプロモーションを担当していた電通 佐藤雄介さんと平野奈央さん。「『ロックを聴かせた味噌汁』で半年近くにわたり、マルコメさんと企画を続けていく中で、もう一つの課題が見えてきました」。マルコメブランドが現在見据えているのは、グローバルでの展開だ。味噌の海外への輸出量は年々増加、同社による味噌汁サーバーを置く店も増えている。そこで、若い世代と同時に、海外でも受けいれられるプロモーションを新たに企画する中で、2人が注目したのが、“カワイイ”という言葉だった。

テーマは「MISO KAWAII」

今回コラボレーションをしたのは、アソビシステム。「海外で味噌を話題にし、逆輸入の形で日本の若者が興味をもってくれる流れにしたいと考え、味噌と“カワイイ”をかなり強引にくっつけました」。(佐藤さん)。マルコメとアソビシステム、この2社がタッグを組んで生まれたテーマは、「MISO KAWAII」。

そして、新たに味噌の聴育を行った。「周りの人たちに“カワイイ”と言われ続けると、女の子はかわいくなるという説があります。味噌にロックを聴かせたように、“カワイイ”を聴かせ続けるとどうなるかを試してみようと考えました」(平野さん)。「MISO KAWAII」というテーマのもと、まず行ったのが「初代マルコメちゃんオーディション」だ。マルコメは1977年から坊主頭の少年“マルコメ君”をCMキャラクターとして登場させてきた。今回は“かわいい”を体現するために、KAWAII みそ大使に就任した三戸なつめがモデルを務める雑誌『mer』とコラボレーションし、10代女の子のオーディションを開催した。また、アソビシステムのワールドツアー「MOSHI MOSHI NIPPON FESTIVAL 2015」に、マルコメがブース出展で参画し、味噌汁を販売。その際に“KAWAII”と話しかけると、美味しく味噌が熟成されるという味噌樽マシーンを設置し、各地で「KAWAII」の声を集めた。

さらに、今年1月8日から原宿の観光案内所内に期間限定で「カワイイ味噌汁屋さん」をオープン。表参道味、竹下通り味、味噌ナツメ味などを1杯100円で販売した。こうしたプロセスを経て、今年2月にたくさんの「MISO KAWAII !! 」の声を受けてつくられた即席味噌汁『世界初カワイイ味噌汁 原宿味』を発売。同時に「カワイイ 味噌カフェ」を渋谷に期間限定でオープンした。

発売と同時に公開されたのが、「世界初かわいい味噌汁/Definition of Japanese Kawaii」の動画。日本の「カワイイカルチャー」の歴史やイメージが次々と現れ、日本が生んだ「カワイイ」の定義を斬新なビジュアルでひもといていく。「エッジの効いた映像が次々と流れ ...

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