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電通デザイントーク 中継シリーズ

コピーライターと映画監督が語る「アイデアを生む脳の動かし方」

『ゆれる』『ディア・ドクター』などの話題作を連発し、現在は『永い言い訳』を撮影中(2016年公開)の映画監督の西川美和さん。その映画宣伝のコピーワークを担当するコピーライターの谷山雅計さん、西川さんの映画のファンでもあるワンスカイの福里真一さんの3名が、アイデアの出し方や育て方についてジャンルを超えて話した。

谷山さん⇔西川さん 5つの質問

福里 西川さんは作れば必ず話題になるという映画を次々とつくられていて、昨年は小説『永い言い訳』(文藝春秋)が直木賞候補にもなられました。いま、ご本人自らその映画化に取り組んでるんですよね。

谷山 その映画『永い言い訳』のコピーを書かせていただくというご縁で、今日のトークが実現しました。今日はお互いに質問を出し合って進めていこうと思います。

福里 西川さんからの質問です。「谷山さんの本を読むと、コピーを100本、300本、一晩で、などという言葉がたくさん出てきます。例えば『日本の女性は美しい。』のような極めてシンプルなフレーズはどの段階で出てきたものですか。シンプルなアイデアは数を考えているうちに、そのよさが埋もれたり、霞んだりしてきませんか」。谷山さん、いかがでしょうか。

谷山 いいものが出るのは、たいてい最初の10本以内か、最後の最後。TSUBAKIの「日本の女性は美しい。」は0本目かもしれません。0本目というのは「日本の女性は美しい。」は商品のテーマだから。当時、アジアンビューティーやハリウッドビューティーをイメージしたシャンプーが売れていて、日本の女性をど真ん中に置いたシャンプーというポジションが空いていた。そこで「日本の女性は素晴らしい、美しい」と言い続けるブランドをつくろうと生まれたのがTSUBAKIです。1本目に書いたものって、結構いいなと一瞬思うけど、だんだん不安になる。試し算のような感じでどんどん書いていくと、「これだけたくさん書いたけど、やっぱり最初に書いたのでOKだった」と不安が解消されるんです。

西川 私も台本をすごく書き直します。でも、色々な要素を足し引きして、そのプロセスが膨らんでいくと、シンプルなものに立ち戻る勇気が無くなることも多くて。

福里 『ゆれる』の脚本を書き直しすぎて …

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