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DM AWARD(PR)

アイデアがある、デザイン性に富むDMのクリエイティブ

日本郵便

日本郵便が主催する、第30回全日本DM大賞の入賞作品が決定した。数多の応募の中から、ここではグランプリ、金賞、銀賞に選ばれた作品を紹介する。

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Grand Prix/山代温泉 宝生亭
VIPのお客様は同封の<金の名札>をつけてお越しくださいDM

○広告主/山代温泉 宝生亭
○制作者/山代温泉 宝生亭

石川県加賀市にある山代温泉 宝生亭は、30代の若夫婦が経営する温泉旅館だ。4人の子どもを育てており、日ごろからその様子をSNSや広報誌などで発信。「家族の笑顔に会える宿」をコンセプトに、顧客と親近感あふれる関係性を築いてきた。

そんな宝生亭が顧客の中でも厳選した“大常連客”に向けて感謝のしるしとして送付したのが、特注で名入れした「金のバッジ」である。このバッジ、実は従業員が付けている銀バッジを金バージョンにし、プレミアム感を演出したもの。「お客さまと一緒に、宝生亭をもっとよくしていきたい」という思いを込め、100通のDMを送付した。

開封を促すために、封筒は厚みを持たせ、封筒の表面には顧客一人ひとりの顔写真を印刷した。

送付先は、これまでの接客での感触をもとに、女将が新しい取り組みを面白がってくれる顧客を絞りこんだ。「こうしたDMを送付し、楽しんでいただくことこそが、私たちの旅館のファンを増やす近道と考えました」と、同社専務取締役 帽子山宗さん。

その結果、送付した100通のうち、84組が1泊2日のプランを予約。バッジを付けて泊まりに来る人は多くはなかったものの、顧客に「自分がVIPと思われている」という特別感を醸成することができた。「予約の電話で喜びを語ってくださる方が多く、“付けていくのは恥ずかしいから大切に保管していく”といった声がある一方、自信満々に付けて、周囲に自慢なさっていた方もいました。バッジを通して、当旅館との忘れられない関係を築くことができたと思っています」。

同旅館では、DMは「営業担当者の訪問営業を応援するツール」ととらえている。DMを受け取った顧客が「お手紙ありがとう」「お嬢さん大きくなったね」などと声をかけてくれ、訪問時のコミュニケーションを円滑に進めるものにもなっているからだ。そのため、同旅館では今後も、こうしたDMを継続的に活用することで、内外のコミュニケーションを深めていきたいと考えている。



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Gold Award/かみやま農園
めくるめく広告「君にみとれる、君とみとれるさくらんぼ」
新たなDMのカタチ

○広告主/かみやま農園
○制作者/JAIGO FORK(上山保治、深谷涼子、小笠原知春)

青森県にある果樹園 かみやま農園の、主力商品はさくらんぼ。直売所での販売促進、さくらんぼ狩りの集客を目的とし、本物のさくらんぼの小箱を思わせるオリジナル封筒に、AR機能を備えたフリップブック(パラパラマンガ)を同封。主に子育て世代をターゲットにDMを送付した。届いた人の心にいつまでも記憶してもらえるものを目指し、1年かけて構想。フリップブックではさくらんぼをイメージさせるストーリーを熟考した結果、SNSでの拡散にもつながり、レスポンス率は約40%に達した。

※審査委員特別賞(クリエイティブ部門)も同時受賞



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Gold Award/ベネッセコーポレーション
<こどもちゃれんじ>が生む「豊かな親子時間」を体感できるDM

○広告主/ベネッセコーポレーション
○制作者/ダイレクトマーケティングゼロ

<こどもチャレンジ>は、さまざまな教材を介して、子どもの成長となる体験、つまり「親子の豊かなやりとり」を提供している。しかし、従来のDMは教材自体を売ることに留まりがちで、本来の価値を体験してもらうことができていなかった。そこで今回はDM用の商品を開発し、「たいけん見本セット」として送付。中でも音が鳴る玩具は好評だった。これにより、教材によって生まれる「親子の豊かな時間」を実感してもらうことができ、多数の申し込みにつながった。



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Silver Award/池田清吉建具
(紀州高野組子細工師7代目池田秀峯)紀州高野組子細工プロモーションDM

○広告主/池田清吉建具(紀州高野組子細工師7代目池田秀峯)
○制作者/デザインユニット リ・ビーンズ

「紀州高野組子細工」は和歌山県高野山で江戸時代から続く建具の技術で、郷土伝統工芸品でもある。池田清吉建具では、この技術を広く知ってもらうことを目的に、展覧会の告知など5回にわたるDMを展開した。DMを受け取った人にその世界観を感じてもらえるよう、紙や折り方を工夫。さらに高野山の木でつくった、本物の組子細工のパーツを表面に貼り、実際に体感できるようにしている。こうした展開の中、ある企業の海外展示会用のディスプレイ小物として採用され、イタリア・ミラノに出荷された。

※日本郵便特別賞(ブランディング部門)も同時受賞

「全日本DM大賞とは」

日本郵便が主催する「全日本DM大賞」は、日本で最も優れたダイレクトメールを表彰するアワード。その入賞作品が、2月24日に発表となった。受賞作はいずれも戦略性、クリエイティブ、実施効果といった点で秀でており、見るだけで、アイデアの参考になるものばかりとなっている。

「第30回全日本DM大賞 入賞作品展」開催
入賞作品25点の実物を展示する。

日時:開催中~3月4日(金)まで 10:00~18:00
会場:東京都港区東新橋1-7-3 トッパンフォームズビル1F

入賞作品、および展示の詳細はこちら 
http://www.dm-award.jp/exhibition/

    【事例で学ぶ】
    成功するDMの極意 全日本DM大賞年鑑2016

    A4判、オールカラー96ページ 
    発売 4月1日 定価1600円(税込) 
    ISBN978-4-88335-357-6

    今回の全日本DM大賞に関する詳しい内容は、「【事例で学ぶ】成功するDMの極意 全日本DM大賞年鑑2016」に掲載されている。「新規顧客の獲得」「休眠顧客の掘り起こし」「キーパーソンへのアポイントツール」「得意客とのコミュニケーションツール」など、活用事例が満載の1冊。

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