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給食を通じて、日本の文化を伝える和食給食応援団

「和食給食応援団」

本年度のグッドデザイン賞の審査会で、強く記憶に残ったのが「和食給食応援団」。学校給食を通じて和食文化を伝えていくのだという。目のつけどころがユニークだと興味が湧き、早速、話を聞きに行った。

02 兵庫県芦屋市の和食給食。


01,03 子どもたちは和の料理人と一緒に調理実習をしたり、一緒に献立を考えたり、和食について新しい体験をする。

農村や漁村を商いで元気にしたい

主宰しているのは、五穀豊穣という会社を興し、代表を務めている西居豊さん。33歳という若さながら、明快な話しぶりが清々しい。「給食を通じて日本の文化を伝え、残していきたい」という意図で立ち上げた活動だという。

もともと西居さんは、大阪・堺で工務店の息子として、職人や商人と触れながら育ってきた。一方、祖母が大分で農業を営んでいたので、夏休みは農業を手伝うのが習わしだった。いずれもの経験が、生産と商いの原点に触れることであり、昔ながらの日本のよさを体感することでもあった。既に小学生時代から「商い」を志し、大学時代にベンチャー的なビジネスを行ったりもした。

卒業後はマーケティング会社に勤めて、当時、華やかだったIT長者の世界を夢見たこともあったとか。しかし、ITバブル崩壊を目の当たりにして、一生関わる事業について考え直し、当時プロジェクトとして関わった農業関連の事業を、もっと手伝いたいと強く思うようになったという。そこに西居さんを向かわせたのは、本来の価値が伝わっていないため、徐々に衰退していく農業の現状だった。

そして、農業や漁業の現場を回るほど、商いとして成立させたいという思いが強くなり、2009年、合同会社五穀豊穣を興し、農村漁村活性化のために、一次産業の販路拡大を手がけるビジネスをスタートした。資金が足りないので、週末はバイクで運んだ移動式バーを経営し …

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