東京大学とRoyal College of Artにて工学とデザインを学び、レッドドット・デザインコンセプト・ベストオブザベスト賞など両分野で多数の受賞歴を持つ吉本英樹さん。ロンドンを拠点にTangent Design and Invention Ltdを起業、ディレクターとしてチームを率いている。
最先端技術を応用した家具や空間演出を開発
人工知能やインタラクションの技術を用いて設計した小型飛行船を開発するなど、東京大学で航空宇宙工学を研究していた吉本さん。「そのうちに、航空機という対象よりも、工学とクリエイティブ領域を横断してモノを作ること自体を極めたいと思うようになりました」。卒業後に留学したRCAでは、生物の鼓動のようなリズミックな動きをデザインの要素として取り込んだ作品を制作し、それらを心理学、美学、工学の側面から論じた。約5年間の研究を終えて、2015年に学位が確定、博士となった。「RCA在学中にレクサスアワードなどで賞をもらい、自分のビジネスアイデアに出資をしてくれる方との出会いもあり …