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企業に要請されるデザインはより速くより高度に――デザインアドバンテージセミナー

2015年11月26日、「ブランド価値を支えるデザインマインドアドバンテージセミナー」が開催され、アドビ システムズの古田正剛さん、富士通デザインの浅輪武生さんと山岡鉄也さんが登壇した。

動画広告をスマホに最適化したらリーチが9倍に

現在、企業がデザインしなければならない対象は、製品に留まらず、Webコンテンツ、オウンドメディア、メールマガジンに至るまで、年々広がりを見せている。その一方で、利用者の需要が変化するスピードは早まっており、デザインの賞味期限は短くなっている。さらに「デザイン力が高い企業ほど企業価値が高くなる」という調査結果もある。つまり、年を追うごとに企業がデザイン制作に時間を費やすことは難しくなっている。「高度なデザインを求められるが、制作に時間はかけられない」現実に多くの企業が直面している。

その解決の鍵を握るのが、クリエイティブワークフローの変革や、社内のクリエイティブに対する意識醸成だ。3部構成の本セミナーでは、それらのポイントについて事例を交えて解説した。

第1部には、アドビ システムズ マーケティング本部デジタルメディア部マーケティングマネージャーの古田正剛さんが登壇。まず、企業に求められるデザインは主観性が強いアートと違い、受け手にいかにわかりやすく伝えるかが大切であり、目的ではなくメッセージを届けるための手段であると説明した。具体例として挙げたのはニュースサイト。コンテンツ同様にデザインも非常に重要で、アドビ システムズ(アメリカ)の調査では「画像が表示されない」と85%、「画像の表示に時間がかかる」と83%と、大半の人が途中で見るのをやめてしまうという結果が出ている。

PCに最適化すれば終わりではない。スマホ、タブレットなど対応すべきデバイスは多岐にわたる。「動画のサイズひとつとっても、テレビやPC用の16:9の動画をスマホに流用すると、上下に黒いスペースができてしまう。ユーザーが横にすればいいと考えるかもしれないが、意外と横にはしないもの。実際に、スマホに最適化した縦長の動画は横長動画と比較してリーチが9倍になったという報告がある」と解説。動画広告は最後まで見てもらえるかどうかが大きなポイントになると話した。

次に挙げた事例はメールマガジン。需要が多様化している現在は、誰に対しても同じ内容・デザインのメルマガを送るのではなく、受け手の属性に合わせたものを送ることが重要と話した。具体例として、アドビ システムズの場合は、ソフト利用歴やフォトショップと連携しているか、体験版か、など、受け手のさまざまな情報を元にメッセージやデザインの異なる6種類のメルマガを制作している。さらに、多様なスマホのサイズに最適化させるため、サイズは2種類ずつ、全部で12種類のメルマガを用意しているという。「広報担当者やクリエイターの負担は増えるが、機会損失をなくし、幅広くリーチすることができる」とその理由を説明した。ただ、これはアドビ システムズに限ったことではなく、2012年または2013年と比べて71%の企業が「素材の数が10倍になった」と回答している。

出典:Adobe「State of Content:Expectations on the Rise.」(2015.10)

社内プレゼンも3DCGや動画が主役の表現に

第2部「デザイン部門におけるデジタル化の取り組み」の前半は富士通デザインデザイン戦略統括部事業部 事業推進部部長の浅輪武生さんが登壇し、企業概要を説明。「富士通デザインは富士通の製品やサービス、システムのデザインを一元的に取り扱っているグループ会社。大きく分けて、プロダクトデザイン、ブランドデザイン、ソリューションデザイン、ユーザーエクスペリエンスデザイン(最近急速に立ち上がっているワークショップなど、お客様との意見交換の場)の4分野がある」と話した。

具体的な取り組みについては、富士通デザイン サービス&プロダクトデザイン事業部デジタルデザイン担当チーフデザイナーの山岡鉄也さんが行った。富士通のデジタル化の流れを時系列で追うと、手書きからデジタルツールへの移行が2005年、3DCGの導入が2010年、動画への展開が2013年、VR/ARなどのインタラクションも最近スタートしている。「どの段階を見てもフォトショップやイラストレーターが不可欠で、それらの利用によってクリエイティブのスピードアップや表現レベルの平準化が行われた」と、アドビのソフトがデザイン変革に与えてきた影響を示した。

続いて、富士通デザインの社内で効果的に利用している動画の事例を紹介。「多忙な役員へのプレゼンなど、時間があまりとれない場合のプレゼンは、静止画よりも情報量の多い動画の方が向いている」とその優位性を説いた。公開された動画は、発光やピントの調整が簡単にできてリッチな表現を実現するAdobe After Effectsや静止画・音楽・ナレーションなどの素材をひと繋ぎにできるAdobe Premiere Proを利用して内制。外国人の社員がナレーションを担当し、全て社内で、社員のみで制作している。「動画によって、形にならないコンセプトやUXの表現が可能になり、今や共感や感動を伝える領域にまで至っている」と話した。

提供:富士通デザイン

最後に、「デジタルツールはその時代に求められる『価値創造』を最もよい形で表現するための重要なパートナー」とまとめた。クラウドを避けようとすると世の中の大きな流れに取り残される

第3部は「最新デザインワークフロー」と題し、アドビが提供するクリエイティブクラウドのデモが行われた。デモの前に、第1部で登壇した古田さんは「ソーシャルメディア、動画、ゲームなど、世の中にクラウドは溢れている。ネットワークに繋げる危険はあるのでリスクヘッジはすべきだが、クラウドを避けると世の中の大きな流れに取り残されてしまう」と、クラウドが現在いかに重要な存在になっているかを解説した。なおアドビでは、クリエイティブクラウドに加えて、デジタルマーケティングを支援するマーケティングクラウド、社内の文書処理を効率化するドキュメントクラウドと、3つのクラウドソリューションを柱としている。

こうした流れを受け、アドビは2013年にPC版ソフトCSの販売を終了し、現在クリエイティブクラウドのみの提供を行っている。2015年8月時点で、全世界500万人以上が使用しているが、バージョンの異なるファイルのやりとりなどで生じる無駄がなくなり、コミュニケーションの効率化が進んでいるという。

01 アドビ システムズ マーケティング本部デジタルメディア部マーケティングマネージャー古田正剛さん
02 富士通デザイン デザイン戦略統括部 事業推進部長 浅輪武生さん
03 富士通デザイン サービス&プロダクトデザイン事業部 デジタルデザイン担当 チーフデザイナー 山岡鉄也さん

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