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山ノ家・池田史子さんが選んだ4冊の本

池田史子(gift_lab)

クリエイターのオフィスを訪ねると、よく見かける、大きな本棚。忙しい仕事の合間に、クリエイターたちはどんな本を読んで、どのように仕事に生かしているのか。第81回目は、カフェ&ドミトリー「山ノ家」の主人でもある、クリエイティブディレクター 池田史子さんに自身の仕事や人生に影響を受けた本について聞きました。

『POWERS OF TEN』

チャールズ&レイ・イームズ(著)

横たわった男を真上から見つめる1メートル角の視点が、10倍に、10倍に、拡大されて行き太陽系の果てまで行き着く。そして次は逆に、視点がどんどんミクロの世界に向かい、10分の1、10分の1、の縮小を繰り返して素粒子の世界まで。かのイームズ夫妻による超傑作短編映画「パワーズ・オブ・テン」。かつての職場でSPUTNIKというプロジェクトを始動するにあたって当時のボスから伝授されたテーマが「視点の変換」で、このマクロからミクロへ、ミクロからマクロへと、自在に移動する「視点」の映像は、その大いなるインスピレーションの源としてチームに共有された。それがこの作品との出会い。それ以来、「視点の変換」は、自分自身の発想の座右の銘となっている。1968年製作のこの映像、CGなどなかった時代に、驚異的な滑らかさで移動して行く「視点」に驚愕するわけだが、そのフリップ・ブックが本書。パラパラとめくれば手の中で壮大な宇宙が無限大から極小へと行き交う、この快感。アイデアに行き詰まった時、そっと手にとって自己の視点をひゅうっと、宇宙の果てに、素粒子の果てに飛ばせば、その問題を見つめ直し、新たな発想を引き寄せるためのトリガーとなるのである。




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『RETHINK』

トム・ディクソン(著)

私の「視点の変換」に並ぶ重要なテーマは、「日常の探求」かもしれない。ありふれた日常と思っている事象を、新たな角度から見つめ直した時に輝きだす無限の可能性。アノニマスな工業製品のみでスタイリングされた ...。

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