大きなファイルのやり取りや、サーバーの空き容量を作るのに苦心し、気づけば結構な時間を費やしている。そんな心当たりがある人も多いのではないだろうか。本当に必要なクリエイティブに専念するため、ラナエクストラクティブでは今年6月、法人向けのファイル管理・共有ツール「Dropbox Business」を導入。その活用について、Dropbox Japanの植山周志さんが、ラナエクストラクティブのアートディレクターの秋山洋さんと吉岡洋司さんに聞いた。
01 左から、Dropbox Japan コンバージョンマーケティング ジャパンリード 植山周志さん、ラナエクストラクティブ チーフ/アートディレクター 秋山洋さん、同 アートディレクター/デザイナー 吉岡洋司さん。
スタッフ全員が「考える人」だから効率はすごく大事
植山▶ 今日はクリエイターのお2人とお話しできるのを楽しみにしてきたんです。Dropboxの話はもちろん、皆さんが普段どうアイデアを考えているのか知りたくて。
秋山▶ ありがとうございます。ラナエクストラクティブはインタラクティブ企画を中心に据えたクリエイティブエージェンシーです。Web制作にとどまらず、最近はクライアントの要望の上流部分までさかのぼり、映像やイベントなども含めて、あらゆる可能性を模索して提案するようになっています。その中で私と吉岡はデザインチームに所属しています。
植山▶ 最新のアニヴェルセルの動画を見て、花嫁の父に自分を重ねて思わず泣いてしまいました。例えばこういう仕事はどういう企画書から始まるんでしょう?
秋山▶ 提案の時には、コンセプトや世界観が中心で、実はあまり細かくシーンの説明などはしていないんです。弊社の強みは、きちんと世界観を作り込んで、そこから提案して実現していけること。世界観を大事にするから、実はプレゼンでもカンプはつくらずに手書きのイメージだけで説明することも多いんです。
植山▶ 普段数値でごりごり企画書を作っている自分からは想像がつかない世界ですね。お2人はアートディレクターですが、ラナエクストラクティブの中では具体的にどんなことをされているのですか?
吉岡▶ 基本的には、アウトプットが一定のレベルであるように管理するのが役割です。社外も含め、グラフィックデザイン、プログラミング、サウンド、モーションなどをトータルで見て、そのレベルを引き上げます。加えて、皆からのアイデアをまとめていくのも僕たちの仕事です。
秋山▶ デザインチームには「全員アートディレクター」というテーマがあります。つまり、全員がクリエイティブに関する判断や指示ができないといけない。単純に手を動かしていればいいという考え方ではありません。その代わり、アイデアは社内で職種・職位関係なく一丸となって出し、誰の意見でも採用される可能性があります。
植山▶ アイデアを考える時間やクリエイティブを大事にされている。だからこそ、作業の効率化にも意識的なんですね。
吉岡▶ そうですね。ファイルやデータの扱いでつまずきたくない。そういう点でDropbox Businessには助けられています。
決め手は「容量無制限」と「選択型同期」
植山▶ 今年6月からDropbox Businessを導入いただきましたが、それまではどんな課題があったのですか?
吉岡▶ 以前、弊社のオフィスが2つに分かれていた頃は、レンタルサーバーと4テラの社内サーバーを使っていたんです。でも、オフィスが1つになってデータを1カ所に集約したことで、それではまかないきれなくなってしまった。そこで新たなサービスを検討することにしました。
秋山▶ クリエイティブに集中したかったので、わずらわしくなく、意識せずにバックアップや共有ができるものがいいと思っていました。Dropbox Businessはまず容量無制限で、
(1)自動バックアップ
(2)選択型同期(チェックボックスを入れたフォルダのみ同期される)
(3)ファイル共有ができる
という3点が決め手でした。
吉岡▶ OSのUIとの親和性がよく、普段の 延長線上で自然に使える点もよかったと思います。アートワークもかわいらしいですしね。まずはデザインチームから使いはじめ、10月からは会社全体で運用しています。
植山▶ 実際に導入されてどうでしたか?
吉岡▶ 以前は、スタッフが各自で毎回手動バックアップを取る必要があったんです。しかし、実際にそれを徹底するのは難しい。その点、Dropboxは自動バックアップですし、万一データを消してしまっても復元可能なのがいいですね。
秋山▶ 以前は写真や動画の送付にファイル転送サービスを使っていましたが、今はリンクを貼るだけなので、だいぶ時間が短縮されました。一番は選択型同期機能ですね。チェックボックスを外したら一瞬でデータの容量が空く、すぐに同期が始まって共有される、それがこの上なく魅力的です。
植山▶ 必要なファイルだけ同期しておけるのは便利ですよね。社内では、何か活用ルールを設けていますか?
吉岡▶ 理想のルールはありますが、最初から徹底するのではなく、まずはゆるいとこいます。アートワークもかわいらしいですしね。まずはデザインチームから使いはじめ、10月からは会社全体で運用しています。
植山▶ 実際に導入されてどうでしたか?
吉岡▶ 以前は、スタッフが各自で毎回手動バックアップを取る必要があったんです。しかし、実際にそれを徹底するのは難しい。その点、Dropboxは自動バックアップですし、万一データを消してしまっても復元可能なのがいいですね。
秋山▶ 以前は写真や動画の送付にファイル転送サービスを使っていましたが、今はリンクを貼るだけなので、だいぶ時間が短縮されました。一番は選択型同期機能ですね。チェックボックスを外したら一瞬でデータの容量が空く、すぐに同期が始まって共有される、それがこの上なく魅力的です。
植山▶ 必要なファイルだけ同期しておけるのは便利ですよね。社内では、何か活用ルールを設けていますか?
吉岡▶ 理想のルールはありますが、最初から徹底するのではなく、まずはゆるいところから始めました。今は各職種から集まって委員会をつくり、少しずつ歩み寄っている段階です。弊社は全員にノートPCを支給しており、外でデータ加工する機会も多くあります。武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジで行ったワークショップでは、その場で複数人が1つのデータをDropboxから呼び出して加工しました。別のイベントでも、現場でリアルタイムにイベントの写真や結果発表のデータをデザイナーとディレクター間で共有し、制作を行うリアルタイム更新ができました。これもクラウドで繋がっていたからできたことですね。
03 武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ ワークショップ「親子でSNSで使えるスタンプをつくろう! with ラナエクストラクティブ」。紙に描いたスタンプをスキャンして編集し、オリジナルスタンプとして楽しむ体験を提供。
マニアック!?Dropboxのこんな活用法
植山▶ 他にお気に入りの機能はありますか?
吉岡▶ 僕はローカルのゴミ箱もDropboxで同期しています。こうすることで、同期する前に消したファイルも同期する猶予ができるので、事実上、失われるファイルをゼロにできます。
植山▶ その使い方は初めて聞きました(笑)。相当、使い込まれていますね。
秋山▶ 私はオフィスのファイル(Word/PowerPoint/Excelなど)で他の人が編集している最中に“編集中”と出るのが便利ですね。プレゼン前の夜中など、家でも他の人とやり取りしながら修正が進められてとても助かっています。
植山▶ バッジ機能ですね。ファイルの先祖返りもなくなりストレスが減ると思います。
秋山▶ アドビのソフトでもできたらいいなと思いますね。
植山▶ Dropboxのヘビーユーザーにはクリエイティブ系の方が多く、AIファイル、PSDファイルのプレビューができる機能はあるんです。バッジ機能でもニーズがあるということですね。あと、皆さんのお仕事だと、写真や動画の共有フォルダ機能も便利だと思います。ブラウザで見ると写真の横にコメント欄があるので、カットごとにタレントさんの事務所のOKNGを共有できます。修正の要望なども書き込めるので、メールで意見交換をする手間を省けますし、後から見返す時も便利です。
吉岡▶ そういう使い方もできるんですね。
植山▶ クリエイティブなお仕事に限らないのですが、ファイルのやりとりやコミュニケーションに費やす時間は1日の中で案外多い。それを最小限にすることで、もっと仕事ができるかもしれないし、もっと楽しいことに時間が使えるかもしれない。そうやって皆さんの働き方が変われば、日本のGDPも上げられるかもしれない、とすら思っています。その気概で、今後も皆さんを全力でサポートしていきます。
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