「はじめまして、BOCCOだよ」。積木のようなシンプルな外見に、愛らしい仕草が人の心を和ませるコミュニケーションロボット「BOCCO」。ユニークなロボットを生み出す、アイデアの源泉とは?
人と人をつなぐロボット
「家族のコミュニケーションの中心となるようなロボットを目指しました」
今年5月の発売開始以来、順調に販売数を伸ばしているロボット「BOCCO(ボッコ)」の開発者、ユカイ工学CEOの青木俊介さんは、開発の狙いをそう語る。
ユーザーが、外出先からスマホを使ってBOCCOに伝言を残すと、BOCCOは可愛い仕草とともにそのメッセージを読み上げ、家族に伝えてくれる。青木さんは、「家族」や「コミュニケーション」などをキーワードに、利用シーンをイメージし、そこから新しいロボットを発想する。
「例えば、テーブルがモニターになるような未来像に、多くの人は憧れないと思います。IoT(モノのインターネット)も、チップメーカーが自社製品を売るために流行らせた言葉で、供給側の都合です。必ずしも …