歴史に残したいラジオCMを編集部が選びました。発想の原点、技術的な工夫など制作者のコメントともに紹介します。
視聴可能な音源はこちらのページで聴けます。
(音源公開は9/30までとなっております)。
https://www.sendenkaigi.com/brain-201510-special-contents.php
方法論はありませんが…
実はわたしにはスマートな方法論はありません。しいて言えば、とにかく大量に考える、というのが方法論かもしれません。ふだん1本のラジオCMのために30案以上は考えています。この育毛剤のCMたちも、そんなふうにやみくもに考えた中から生まれました。
「湯上り」篇は、最初、プロの役者さんで収録しました。でも上手すぎてなんだか笑えないのです…。そこで石井CDが、その場で、当時の弊社の役員をスタジオに呼んでくれました。1テイク目のトボケ具合が秀逸でそのままCMになりました。「ドライヤー」篇では、はじめにドライヤー音の対比というアイデアを思いつきました。ただ、それだけでは面白みに欠けるので、父娘の会話劇をプラス。より底意地の悪い感じがでて(笑)、わたし好みの企画になりました。
このCMを制作していた約4年間、いつもいつも“抜け毛・薄毛”のことばかり考えていました。抜け毛がらみで思いついたこと、ネタになりそうなことはぜんぶ書きためていました。抜け毛のことを考えすぎて …