歴史に残したいラジオCMを編集部が選びました。発想の原点、技術的な工夫など制作者のコメントともに紹介します。
視聴可能な音源はこちらのページで聴けます。
(音源公開は9/30までとなっております)。
https://www.sendenkaigi.com/brain-201510-special-contents.php
宇宙が舞台のテレビCMには莫大な費用がかかります。でもラジオCMなら「ここは宇宙」の一言で表わすことができます…という広告の本で必ず見るラジオCMの強みを僕はあまり信用していません(笑)いきなりすみません!
約80%もの情報を視覚から得ている人間にとって、音だけでストーリーを理解するのは、かなりの負担だと思っているからです。誤解を恐れずに言うならば、ラジオはもっとも「受け手にとってメンドくさいメディア」と言えるかもしれません。まだ若手だった頃、とある広告賞のお手伝いをしていました。
その審査会で気づいたのは、ラジオCMの審査が一番疲れること。残念ながら「ここは宇宙」と言われて宇宙を必死で想像するより、「宇宙の映像」を見せられた方が人間にはラクなのだと知りました。そのときラジオCMは、とにかく受け手に優しいものを作らねばスルーされると学びました。
そしてもう1つ。CMは「構造」から考えると色々見えてくること。その広告賞で出会ったラジオCMは …