音だけで表現し、想像力に委ねるラジオCMはどうやって作られるのか?電通で一番ラジオCMを作り、ラジオを知りつくしたCMプランナーの山本渉さんが制作のコツを語った。
4×3で企画に幅と厚みが
このデジタルな時代に、ザ・アナログなラジオを特集するとはなんて奇特な雑誌なんだ、とお思いでしょうか。いえいえ、ラジオCMはツイッターなどSNSとの相性もいいし、ストーリーテリングの基礎であり、広告のさまざまなことに応用が効くものなのです。長年辛酸を舐め続けた地味なラジオにスポットライトを当てたのは、『ブレーン』さんの英断です。しかも、今回音源が聴けるという画期的な企画です。
視聴可能な音源はこちらのページで聴けます。
(音源公開は9/30までとなっております)。
https://www.sendenkaigi.com/brain-201510-special-contents.php
こんな機会はめったにないので、入社以来、何百本というラジオCMを制作して得た、コツやテクニックをまとめてみました。是非、音源を聞きつつお読みください。
ラジオCM 4つの構成要素
● VOICE(言葉)
● SOUND EFFECT(効果音)
● MUSIC(音楽)
● SILENCE(沈黙)
ラジオは映像のあるテレビに比べてとてもシンプルで、たった4つの要素でできています。でもラジオ経験の浅い人のスクリプトをみると、そのうちの言葉だけで構成していることが多いです。男Aと男Bの会話があり最後にナレーション。という典型パターン。これが決して悪いわけではないですが、他の3つの要素を組み合せることで、企画に幅も厚みも出てきます。
言葉に頼らず、効果音で笑わせることも、音楽で泣かせることも、沈黙で緊張感を作り上げることもできるのです。
例えば …